サイト構築・改善 公開

Claude Coworkとは|EC運用で実際に任せている仕事と、人が決めていること

Claude Coworkの機能紹介は多いのですが、実際の業務でどう回っているかを書いたものは少ないようです。当社がEC運用で任せている仕事と、人が決めていることを、日々の使い方からまとめます。

この記事で分かることClaude Coworkは、Claudeがパソコンのフォルダやブラウザ、外部ツールを使って、何段階もある仕事を最後まで進める機能です。当社では、記事の調査と下書き、サイトの改修、数字の集計、定期の企画づくりを任せています。一方で、公開、送信、お金や権限が動く操作は人が決めています。任せる範囲を先に決めておくと、確認する場所が絞れます。

Claude Coworkは、Anthropicの生成AI「Claude」の機能の1つです。チャットで答えを返すだけでなく、パソコンのフォルダ、ブラウザ、外部ツールを使って、何段階もある仕事を最後まで進めます。

当社(株式会社ULTRO)は、ECの広告運用・計測・サイト改善を支援している会社です。このサイトの記事づくりやサイトの改修、自社で運営しているECストアの作業の多くを、Claude Coworkで進めています。

この記事では、まず機能と料金を整理し、そのあと当社が実際に任せている仕事、人が決めていること、使ってみて分かった制約をまとめます。機能と料金は2026年10月11日時点の公式ページで確認したものです。

Claude Coworkとは?できること

公式ページで紹介されている主な機能は次のとおりです。

機能内容
フォルダの読み書き指定したフォルダのファイルを読み、編集し、新しく作る。削除は承認制
ブラウザの操作アプリの中のブラウザでページを開き、読み、入力する
コネクタGmail、Googleドライブ、Slack、Notion、Asanaなど、外部のサービスとつなぐ
プラグインとスキル仕事の手順やツールをまとめて読み込ませる
定期実行決めた時間に、決めた仕事を自動で始める
並行作業調べものなどを複数に分けて同時に進める

作業の途中経過は画面に順番に表示され、人がいつでも止めたり指示を足したりできます。WebとモバイルからはベータでClaude Coworkを使えますが、パソコンのフォルダやアプリを使うにはデスクトップアプリが必要です。

Claude Coworkの料金

Claude Coworkだけを契約するプランはなく、Claudeの有料プランに含まれています(2026年10月時点)。

プラン料金(税別)
Pro月20ドル(年払いなら月17ドル相当)
Max月100ドル、または月200ドル
Team・Enterprise公式の料金ページを参照

公式ページには、Claude Coworkは通常のチャットより使用量を早く消費する、と書かれています。調べものや画像の生成をたくさん重ねると、プランの上限に届きやすくなります。

Claude Codeとの違いもよく聞かれます。Claude Codeは主にエンジニアがプログラムを書くための道具で、Claude Coworkは事務・企画・分析の仕事を頼む形です。とはいえ、当社のようにCoworkの中でサイトのコードを書くこともあり、使い分けは「誰が、どこから頼むか」の違いと考えています。

当社がEC運用で任せている仕事

ここからは、当社で実際に回している使い方です。

1. 記事の調査から下書き、プレビューまで

このサイトの記事は、次の流れでClaude Coworkに進めてもらっています。

記事を作る流れを7段で示した図。1 キーワード、2 検索結果、3 読書ログ・公式情報、4 執筆、5 確認の準備まではAIに任せ、6 人が自分のノウハウと支援の経験をもとに追記・修正し、7 公開する
ULTRO NOTESの記事をClaude Coworkで作るときの流れ(株式会社ULTROの運用、2026年10月時点)(画像を押すと拡大できます)
  1. 狙うキーワードを洗い出し、Google広告のキーワードプランナーで月間検索数を取る
  2. Googleの検索結果を開いて、上位の記事の顔ぶれと構成を調べる
  3. 読書ログ(読んだ本の要点をNotionにまとめたもの)から、使える根拠を探す
  4. 公式のヘルプや実際の管理画面で、手順と表記を確かめる
  5. 本文、よくある質問、サムネ画像を作り、サイトに組み込む
  6. 確認用のURL(プレビュー)を出して、Asanaに確認のタスクを立てる
  7. プレビューを見て、当社の代表が自分のノウハウや支援の経験をもとに追記・修正し、公開する

AIが調べられるのは、公開されている情報と、当社が渡した資料までです。現場での判断や、実際にやってみてどうだったかは、人が足さないと記事に入りません。この記事も同じ流れで作っています。

2. 定期の企画と数字の更新

毎週木曜の朝に定期実行を設定しています。Search ConsoleとGA4から記事ごとの数字を取り直し、リライト候補を洗い出し、次に書く3本の案を作ってAsanaに置くところまでが自動です。人は、案を変えたいときだけコメントします。

3. サイトの改修

このサイトの表示速度の改善や、自社ストアへのAR(作品を自分の部屋の壁に試せる機能)の導入も、Claude Coworkを使って進めました。原因の切り分け、計測、修正、確認用の画面の撮影までを任せ、どの案を採るかは人が決めています。ARの導入の中身はARを入れた記録に書きました。

ULTRO NOTES|サイト構築・改善ShopifyにARを入れた記録|アプリなしで、30作品・480通りを自分の壁に試せるようにした自社ECの商品ページに、作品を自分の壁に置いて見られるARを入れました。有料アプリは使わず、30作品×16通りの選択それぞれに3Dモデルを用意。Shopifyの3Dの制限と回避の仕方、ファイル数と費用、公開後に直した不具合を、作業の記録からまとめます。

4. ストアの数字の集計と点検

自社のECストアでは、Claude用のShopifyコネクターで、売上、流入元、商品別の数字を読み取って集計しています。SEOタイトルが空の商品、代替テキストのない画像、どのコレクションにも入っていない商品といった点検も頼めます。手順はClaude用Shopifyコネクターの記事にまとめています。

ULTRO NOTES|サイト構築・改善Claude用Shopifyコネクターの使い方|接続の手順と、分析・構築・保守でできることClaude用のShopifyコネクターを使うと、Claudeのチャットからストアの商品・注文・分析データを読み、商品の作成や在庫の変更まで頼めます。自社ストアに接続して試した結果をもとに、接続の手順、使えるツール、分析・構築・保守で頼めることの例、新商品の登録で任せられる範囲、GA4と突き合わせた例、変更を頼むときの注意をまとめます。

5. 毎朝のタスクの整理

毎朝、Asanaから今日のタスクを読み出して、優先順位をつけた一覧を作ってもらっています。予定や締め切りの見落としを減らすためです。

任せていないこと、人が決めていること

任せる仕事を増やすほど、「どこで人が確認するか」を先に決めておく必要がありました。当社では次の線を引いています。

場面決めていること
公開・送信記事の公開、メールの送信、SNSへの投稿は人が押す
お金広告の予算や入札を変える前に、どのアカウントの何をいくらにするかを読み上げてもらい、承認してから実行する
権限アクセス権の付与・削除など、権限が動く操作はしない
削除ファイルの削除は、その都度許可する
情報の開示支援先の社名や数字は書かない。自社ストアの売上の実数も記事には載せない

この線は、使いながら足してきたものです。たとえばXへの投稿を頼んだときは、画像の添付までは進みましたが、投稿の操作は安全確認で止まりました。結局、人が投稿ボタンを押しています。止まる場所があらかじめ分かっていれば、困ることはありません。

マネジメントの古典『HIGH OUTPUT MANAGEMENT』には、先週の予定を、影響の大きさ(テコ作用)の高・中・低で分け、低いものを減らす、という点検の項目があります。当社ではこれを、低いものはAIに移す候補、と読み替えています(ここは当社の使い方です)。逆に、公開の判断や支援先との合意のように影響の大きい仕事は、人の手に残しています。

使ってみて分かった制約

定期実行では、新しいフォルダの許可が取れない

定期実行の途中で、新しいフォルダへのアクセスを求めても、人が承認できないため止まります。当社ではこれで数字の更新が何度か飛びました。定期実行で使うフォルダは、あらかじめタスクの設定でつないでおく必要があります。

パソコンが起きていないと、手元の作業は進まない

Macのフォルダやアプリを使う作業は、そのMacが起きていて、デスクトップアプリが動いているときしか進みません。クラウド側で進む作業(調べもの、文章、画像の加工)と、手元で進む作業(ファイルの保存、手元のツールの操作)を分けて考えると、止まる場所が読めます。

手順は「スキル」として書き残す

同じ仕事を何度か頼むと、そのたびに説明するのが手間になります。当社では手順を「スキル」としてファイルに書き残し、Claudeに読ませています。間違いが見つかったら、直し方もスキルに足します。たとえば、ヘルプの表記と実際の画面の表記が違ったことがあったので、「実画面を優先する」という1行を足しました。スキルの書き方はClaudeのスキルの記事で説明しています。

ULTRO NOTES|サイト構築・改善Claudeのスキル(Skills)とは?EC業務の手順と確認事項をAIに覚えさせる書き方Claudeのスキル(Skills)は、作業の手順や決まりごとをまとめたフォルダで、Claudeが必要なときだけ読み込んで使います。毎回のプロンプトや手順書のmdファイルとの違いとスキルにしておくメリット、プロジェクトの指示との違い、使えるプランと準備、ULTROが記事制作やタスク登録などの業務でスキルにしている例、書き方の型と育て方、組織での共有と注意点をまとめます。

使用量の消費が早い

調べものを並行で走らせたり、画像を何度も作り直したりすると、使用量の上限に届きやすくなります。重い作業は、まとめて頼むより、段階を分けて結果を確かめながら進めるほうが、やり直しも減りました。

これから使う人へ

最初に任せるなら、結果を人が確かめやすく、間違えても戻せる仕事がおすすめです。ECなら、検索数や競合の調査、管理画面からの数字の集計、レポートや商品説明の下書きがそれに当たります。

そのうえで、公開・送信・お金・権限のように戻せない操作は、慣れてからも人が押す。当社はこの順番で、任せる範囲を広げてきました。

参考にした情報

よくある質問

Claude Coworkは無料で使えますか?

使えません。有料プラン(Pro、Max、Team、Enterprise)で使える機能です。2026年10月時点の公式ページでは、Proは月20ドル(年払いなら月17ドル相当)、Maxは月100ドルと200ドルの2種類です。通常のチャットより使用量の消費が早いと案内されています。

Claude CoworkとClaude Codeの違いは?

Claude Codeは、主にエンジニアがプログラムを書くための道具です。Claude Coworkは、ファイル、ブラウザ、外部ツールを使う事務・企画・分析の仕事を、デスクトップアプリから頼む形です。当社では記事やサイトの作業をCoworkで進め、その中でコードも書いています。

パソコンの電源を切っても動きますか?

クラウド上で進む作業は続きます。ただし、パソコンのフォルダやアプリを使う作業は、そのパソコンが起きていてデスクトップアプリが動いている必要があります。当社でも、定期実行の時間にMacが使えず、途中で止まったことがあります。

勝手にファイルを消したり、メールを送ったりしませんか?

フォルダ内の削除は承認制で、許可しない限り消せません。メールの送信やSNSへの投稿なども、実行の前に確認を求められます。当社では、公開・送信・お金・権限が動く操作は人が決める、と決めてから使っています。

ECの仕事で、最初に任せるならどれがいいですか?

結果を人が確かめやすく、間違えても戻せる仕事から始めるのがおすすめです。当社なら、検索数や上位記事の調査、管理画面からの数字の集計、記事やレポートの下書きがそれに当たります。公開や送信は、慣れてからも人が押すようにしています。

まとめ
  • Claude Coworkは、フォルダ、ブラウザ、外部ツールを使って、何段階もある仕事を最後まで進めるClaudeの機能。有料プランで使える
  • 当社は、記事の調査と下書き、サイトの改修、数字の集計、定期の企画づくりを任せている
  • 公開、送信、お金・権限が動く操作は人が決める。任せる範囲を先に決めると、確認する場所が絞れる
  • 定期実行は便利だが、新しいフォルダの許可が取れない、パソコンが起きている必要があるなどの制約がある
  • 手順を「スキル」として書き残すと、次からの品質がそろう。間違いの直し方もスキルに足していく

この記事を書いた人永田 龍史

株式会社ULTRO 代表取締役

Shopify Partner。Shopifyストアの構築・保守・広告運用・CRMを一気通貫で担当。個人として運用した広告費は累計40億円超。計測設計から逆算して、利益が伸びる仕組みを作っています。Google 広告の認定資格(検索・ディスプレイ・動画・ショッピング・アプリ・P-MAX・測定)と Google アナリティクス認定資格を保有。

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