広告運用 公開

インスタ広告の出し方|ECで最初に作る構成と、避けたい設定

アプリの「宣伝」と広告マネージャの違い、始める前に整える計測とカタログ、最初に作る構成、素材のサイズ、最初の数週間にやらないほうがいいことまで。

この記事で分かることインスタ広告は、Instagramアプリの「宣伝」と、Meta広告マネージャの2つから出せます。アプリの宣伝で選べる目標は、プロフィールへのアクセス、ウェブサイトへのアクセス、メッセージの3つで、購入を目標にした配信はできません。ECで売上につなげるなら、広告マネージャで「売上」の目的のキャンペーンを作ります。その前に、ピクセルとコンバージョンAPIで購入が計測できていること、商品カタログがつながっていることを確かめます。最初は、キャンペーンを1つ、広告セットを1つにまとめ、縦長の動画と画像を数本入れて、配信の学習が終わるまで設定を変えずに待ちます。

「インスタ広告の出し方」で調べると、Instagramアプリの「宣伝」ボタンから出す方法がたくさん出てきます。個人のアカウントや、お店への集客ならそれで足ります。ただ、ECサイトで商品を売るために出すなら、出し方が変わります。

この記事は、ShopifyなどでECサイトを運営している人向けに、インスタ広告で売上を取りにいくときの出し方をまとめたものです。アプリの宣伝との違い、始める前に整えること、最初に作るキャンペーンの構成、素材のサイズ、最初の数週間に避けたい設定の順に書きます。手順と画面の名前は、2026年10月時点のMetaとInstagramのヘルプ(日本語)に合わせています。

インスタ広告は2つの場所から出せる

インスタ広告は、Instagramアプリの「宣伝」と、Meta広告マネージャの2つから出せます。先に図で示します。

インスタ広告を出せる2つの場所を示した図。Instagramアプリの宣伝は、投稿を選び目標・オーディエンス・予算・期間を決めて出す。選べる目標はプロフィールへのアクセス、ウェブサイトへのアクセス、メッセージで、購入を目標にできない。Meta広告マネージャはキャンペーン、広告セット、広告の3段で作り、認知・トラフィック・エンゲージメント・リード・アプリの宣伝・売上の目的を選べ、カタログ広告も使える。売上の目的で購入を目標にできる。iPhoneのアプリから残高を追加して出すと、多くの地域で30%のAppleのサービス料がかかる場合がある
インスタ広告を出せる2つの場所(Instagramヘルプセンターをもとに作成。2026年10月時点(画像を押すと拡大できます)

表にすると、次のとおりです。

Instagramアプリの「宣伝」Meta広告マネージャ
作り方投稿を選んで、目標・オーディエンス・予算・期間を決めるキャンペーン、広告セット、広告の3段で作る
選べる目標プロフィールへのアクセス、ウェブサイトへのアクセス、メッセージ認知、トラフィック、エンゲージメント、リード、アプリの宣伝、売上
購入を目標にした配信できないできる(「売上」の目的)
商品の見せ方商品タグ付きの投稿を宣伝できるカタログ広告が使える

アプリの宣伝で選べる目標には、購入がありません。「ウェブサイトへのアクセスの増加」を選ぶと、サイトに来てくれそうな人に配信されますが、買ってくれそうな人に絞って配信されるわけではありません。

ECで売上を取りにいくなら、広告マネージャで「売上」の目的を選びます。ここから先は、広告マネージャで出す前提で書きます。広告マネージャの画面の見方はMeta広告マネージャの使い方|ECで見る順番と初期設定にまとめています。

ULTRO NOTES|広告運用Meta広告マネージャの使い方|ECで見る順番と初期設定Meta広告マネージャの使い方を、ECの売上キャンペーンに絞って解説します。キャンペーン・広告セット・広告で決めること、最初の設定、列プリセット「売上」から作る列の組み方、数字を見る順番、配信列のステータスの意味、ShopifyやGA4と数字が合わない理由までまとめました。

始める前に整えること

広告を作る前に、次の4つを確認します。ここが抜けたまま出すと、広告費をかけても、Metaが「誰に配信すれば買ってくれるか」を学べません。

インスタ広告を作る前に整える4つを順に示した図。1、FacebookページとInstagramアカウントをつなぎ、ビジネスポートフォリオに広告アカウント・ピクセル・カタログも入っているか確かめる。2、購入を計測できるようにし、イベントマネージャで購入が届きShopifyの注文数と大きくずれていないか確かめる。3、商品カタログをつなぎ、Shopifyの商品が同期されているか確かめる。4、通貨とタイムゾーンを決め、日本円と日本時間になっているか確かめる。そのあと売上の目的でキャンペーンを作る
インスタ広告を作る前に整える4つ(Metaビジネスヘルプセンターをもとに作成。2026年10月時点(画像を押すと拡大できます)

1. FacebookページとInstagramアカウントをつなぐ

広告マネージャでInstagramに広告を出すときは、広告の[名義]でFacebookページを選び、Instagramアカウントをリンクします。Instagramアカウントがなくても、Facebookページの名前でInstagramに広告を出すことはできますが、プロフィールに飛んだ人が何も見られないので、ECではInstagramアカウントをつなぎます。

FacebookページとInstagramアカウントは、ビジネスポートフォリオに入れておきます。広告アカウント、ピクセル、カタログもまとめて同じビジネスポートフォリオで管理すると、あとで代理店に権限を渡すときも迷いません。

2. 購入を計測できるようにする

「売上」の目的で配信するには、サイトでの購入がMetaに届いている必要があります。ShopifyならFacebook & Instagramアプリを入れると、ピクセルとコンバージョンAPIの両方で購入が送られます。

確認するのは、イベントマネージャで「購入」のイベントが届いていること、その件数がShopifyの注文数と大きくずれていないことです。仕組みはコンバージョンAPIとは?ピクセルとの違いとShopifyでの設定に書いています。

ULTRO NOTES|計測・分析コンバージョンAPIとは?ピクセルとの違いとShopifyでの設定コンバージョンAPI(CAPI)は、購入などのデータをサーバーからMetaに送る仕組みです。Metaピクセルとの違い、併用したときの重複除外の条件、設定方法の比較、Shopifyの公式アプリでの設定と、二重計測の確認点をまとめます。

3. 商品カタログをつなぐ

ShopifyのFacebook & Instagramアプリを使えば、商品がMetaのカタログに同期されます。カタログがあると、見た人に合わせて商品を出し分けるカタログ広告が使えます。Advantage+ セールスキャンペーンでも、カタログの商品を広告に入れられます。

4. 支払い方法と、広告アカウントの通貨

広告アカウントの通貨とタイムゾーンは、作るときに決めます。日本で売るなら、日本円と日本時間にします。

iPhoneのInstagramアプリから残高を追加して広告を出すと、多くの地域でAppleのサービス料(広告の支払い額の30%)がかかる場合がある、とInstagramのヘルプに書かれています。広告マネージャかブラウザから出せば、この料金はかかりません。

最初に作るキャンペーンの構成

ここからは、ULTROが新しくインスタ広告を始めるときの考え方です。

最初に作るキャンペーンの構成を示した図。キャンペーンは1つで、目的は売上、コンバージョンの場所はウェブサイト、最適化するイベントは購入。広告セットは1つで、配置はAdvantage+配置のまま、オーディエンスは広めにして購入のデータを1か所に集める。広告は3〜5本で、使っているところ・比べているところ・届いたときの様子など見せ方を変えた縦長の動画と画像を入れる。広告セットを分けるほど1つに集まる購入が減る
最初に作るキャンペーンの構成(株式会社ULTROの考え方。2026年10月時点(画像を押すと拡大できます)

キャンペーンは1つ、広告セットも1つから始めます。 目的は「売上」、コンバージョンの場所は「ウェブサイト」、最適化するイベントは「購入」です。Advantage+ セールスキャンペーンなら、予算、オーディエンス、配置の判断をAIに任せられます。設定はAdvantage+とは?Meta広告のAI機能と、ECでセールスキャンペーンを使うときの設定に書いています。

ULTRO NOTES|広告運用Advantage+とは?Meta広告のAI機能と、ECでセールスキャンペーンを使うときの設定Advantage+は、Meta広告の配信をAIに任せる機能の総称です。キャンペーン全体を任せるAdvantage+ セールスキャンペーンと、オーディエンス・配置・予算などを個別に任せる機能の違い、「Advantage+ オン/オフ」の条件、なくなった既存顧客の予算上限の代わりの設定、ECで使う前の前提をまとめます。

広告セットを細かく分けたくなりますが、分けるほど、1つの広告セットに集まる購入の数が減ります。Metaのヘルプでは、配信の学習は、最後に大きな編集をしてから1週間で約50件の最適化イベントがあると終わるとされています。購入が週に数件しかない状態で広告セットを分けると、どれも学習が終わらず、「情報収集が不十分」のままになります。

配置は、Advantage+ 配置(すべての配置)のままにします。 「インスタ広告」なのでInstagramだけに絞りたくなりますが、Metaのヘルプでも、Advantage+ 配置をすすめています。Instagramに強い商品なら、配信は自然とInstagramに寄ります。配置ごとの成果は、あとから[内訳]で確認できます。

オーディエンスは、最初は広めにします。 年齢や興味・関心で細かく絞るより、配送できる地域だけを決めて、あとはAIに任せたほうが、学習に使える人が増えます。売ってはいけない年齢などがある場合は、絞り込みではなく、広告アカウントの「アカウント制御」で除外します。

広告は、縦長の動画と画像を3〜5本。 同じ商品でも、使っているところ、比べているところ、届いたときの様子など、見せ方の違う素材を入れます。似た素材ばかりだと、どれが効いたのかが分かりません。

画像と動画のサイズ

Metaのヘルプに書かれている推奨は次のとおりです。

配置推奨の比率推奨のサイズ
フィード4:5(縦長)画像は1080×1080ピクセル以上
ストーリーズ9:16(縦長の全画面)1080×1920ピクセル
リール9:16(縦長の全画面)1080×1920ピクセル

フィードは、横長の1.91:1から縦長の9:16まで使えますが、縦長すぎる素材は4:5に切り取られることがあります。広告を作る画面で、配置ごとに切り取り方を調整できます。

縦長の9:16で作っておくと、ストーリーズとリールにはそのまま使え、フィードでは4:5に切り取られて表示されます。切り取られても大事な部分が見えるように、商品と文字は画面の真ん中あたりに置きます。

広告の本文にURLを書いても、Instagramではリンクになりません。サイトへの導線は、広告のリンク先とボタンで作ります。

最初の数週間に避けたい設定

1. 出してすぐに、ターゲットや広告を変える。 学習の途中でターゲット、広告の素材、最適化するイベントを変えたり、広告を追加したりすると、学習がやり直しになる、とMetaのヘルプに書かれています。予算の変更も、大きく変えると学習がやり直しになることがあります。最初の1〜2週間は、数字が悪く見えても、なるべく触らずに待ちます。

2. 「購入」ではなく「ウェブサイトへのアクセス」で配信する。 クリックの単価は安く見えますが、配信される相手は、クリックしてくれそうな人です。買う人とは限りません。ECの売上を取りにいくなら、最適化するイベントは「購入」にします。購入が少なすぎて学習が進まないときに限って、「カートに追加」などに一時的に変えることを検討します。

3. 広告セットや広告を増やしすぎる。 広告セットを分けるほど、購入のデータが分散します。似た広告セットは1つにまとめます。

4. 同じ人に何度も見せ続ける。 予算に対してオーディエンスが小さいと、同じ人に何度も表示され、成果が落ちていきます。目安と対処はフリークエンシーとは?Meta広告での目安と、上がりすぎたときの対処にまとめています。

ULTRO NOTES|広告運用フリークエンシーとは?Meta広告での目安と、上がりすぎたときの対処フリークエンシーは、1人に広告が平均何回表示されたかを表す指標です。計算式、「3回が最適」と言われる根拠、ECの売上キャンペーンでの見方、Meta広告で上がりすぎたときの対処と、上限を設定できるキャンペーンの条件をまとめます。

5. 広告の管理画面の数字だけで判断する。 Meta広告の購入の数字は、広告を見ただけの人の購入も含みます。Shopifyの注文数やGA4の数字と合わないのは、数え方が違うためです。全体の採算は、広告費の合計とShopifyの売上の合計で見ます。

よくある勘違い

「インスタ広告とFacebook広告は別のもの」。 どちらもMeta広告で、同じ広告マネージャから出します。配置でInstagramを選ぶかどうかの違いです。

「インスタ広告だから、Instagramだけに配信したほうがいい」。 Instagramだけに絞ると、配信できる場所が減り、学習に使える人も減ります。配置はAdvantage+のままにして、結果を見てから判断します。

「アプリの宣伝で反応が良かったから、広告マネージャでも同じように売れる」。 アプリの宣伝で見ているのは、プロフィールへのアクセスやサイトへのアクセスの数です。購入とは別の数字です。広告マネージャで「売上」の目的で出し直して、購入の数で判断します。

インスタ広告を含めたMeta広告の設計と運用は、広告運用の支援で行っています。計測やカタログの準備から一緒に進めることもできます。

参考にした情報

よくある質問

インスタ広告は、どこから出せますか?

Instagramアプリの「宣伝」(プロフェッショナルダッシュボードの広告ツール)と、Meta広告マネージャの2つです。アプリの宣伝は、投稿を選んで目標、オーディエンス、予算、期間を決めるだけで出せます。広告マネージャは、目的や配置、計測の設定を細かく決められます。ECで購入を増やしたいなら、広告マネージャを使います。

Instagramアプリの「宣伝」で、売上を増やせますか?

アプリの宣伝で選べる目標は、プロフィールへのアクセスの増加、ウェブサイトへのアクセスの増加、メッセージ件数の増加の3つです。購入を目標にした配信は選べないので、サイトへの訪問は増えても、買う人に絞って届けることはできません。売上を目標にするなら、広告マネージャで「売上」の目的を選びます。

インスタ広告を出すのに、Facebookページは必要ですか?

アプリの宣伝では、Facebookページのリンクを求められても「スキップ」できます。広告マネージャでは、広告の[名義]でFacebookページを選び、Instagramアカウントをリンクして使います。ECなら、FacebookページとInstagramアカウントの両方をビジネスポートフォリオに入れておくと、カタログやピクセルとまとめて管理できます。

インスタ広告の画像や動画のサイズは?

フィードは縦長の4:5、ストーリーズとリールは縦長の9:16が推奨です。フィードは横長の1.91:1から縦長の9:16まで使えますが、縦長すぎると4:5に切り取られることがあります。画像は1080×1080ピクセル以上、ストーリーズは1080×1920ピクセルが推奨です。

iPhoneのInstagramアプリから広告を出すと、手数料はかかりますか?

Instagramのヘルプによると、iOSのInstagramアプリで広告アカウントに残高を追加すると、多くの地域で、広告の支払い額に対して30%のAppleのサービス料がかかる場合があります。避けたいときは、iOSアプリではなく、ブラウザのinstagram.comか、広告マネージャから出します。

広告を出し始めてすぐに成果が悪いときは、止めるべきですか?

最初の1〜2週間は、なるべく触らずに待ちます。Metaのヘルプでは、配信の学習は、最後に大きな編集をしてから1週間で約50件の最適化イベントがあると終わるとされ、その間は成果が安定せずCPAが高くなりやすいと書かれています。この間にターゲットや広告を変えると、学習がやり直しになります。

まとめ
  • インスタ広告は、Instagramアプリの「宣伝」と、Meta広告マネージャの2つから出せる
  • アプリの宣伝で選べるのは、プロフィール・ウェブサイトへのアクセスとメッセージだけ。購入を目標にはできない
  • ECは広告マネージャで「売上」の目的。その前に、ピクセルとコンバージョンAPIの購入の計測と、カタログを整える
  • 最初はキャンペーン1つ、広告セット1つ。縦長の動画と画像を数本入れて、まとめて学習させる
  • フィードは4:5、ストーリーズとリールは9:16が推奨。配置ごとに作り分けなくても、縦長で作れば両方に使える
  • 最初の1〜2週間は触らない。ターゲットや広告の変更は、学習のやり直しになる

この記事を書いた人永田 龍史

株式会社ULTRO 代表取締役

Shopify Partner。Shopifyストアの構築・保守・広告運用・CRMを一気通貫で担当。個人として運用した広告費は累計40億円超。計測設計から逆算して、利益が伸びる仕組みを作っています。Google 広告の認定資格(検索・ディスプレイ・動画・ショッピング・アプリ・P-MAX・測定)と Google アナリティクス認定資格を保有。

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