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RFM分析とは?ECでのやり方とShopifyの標準機能

ランクの基準を固定の数字で決めない理由、Shopifyが標準で出す11のRFMグループの見方、グループ別の打ち手、配信や割引への使い方まで。

この記事で分かることRFM分析は、最終購入日(Recency)・購入回数(Frequency)・購入金額(Monetary)の3つでお客様を分ける手法です。Shopifyは標準でRFMのスコアを付け、お客様を11のグループに自動で分けています。Excelで集計しなくても、管理画面のレポートとセグメントで、そのままメール配信や割引の対象に使えます。

RFM分析の解説記事は、たいていExcelでの集計手順を紹介しています。最終購入日を「30日以内は5点、60日以内は4点」のように区切り、購入回数と金額にも点数を付けていく方法です。

ただ、この基準の数字がどこから来たのかは書かれていません。月に1度買う消耗品と、年に1度買い替える商材では、同じ「60日」でも意味がまったく違います。例の数字をそのまま使うと、ほとんどのお客様が同じランクに入ってしまい、分ける意味がなくなります。

もうひとつ、Shopifyを使っているなら、この集計は自分でやる必要がありません。管理画面が標準でRFMのグループを出しています。この記事では、RFM分析の考え方を整理したうえで、Shopifyの標準機能の見方と、グループごとの打ち手、セグメントの使い方をまとめます。Shopifyのヘルプの表記は2026年10月時点のものです。

RFM分析とは?

RFM分析は、3つの指標でお客様を分ける手法です。

指標意味見ているもの
R(Recency)最終購入日最後に買ってから何日たっているか
F(Frequency)購入回数これまでに何回買っているか
M(Monetary)購入金額これまでにいくら使っているか

最近買っていて、何度も買っていて、金額も大きいお客様が、いちばん関係の深いお客様です。逆に、ずいぶん前に1度だけ少額を買ったお客様は、関係が薄い状態です。この間にいるお客様を、状態ごとに分けて扱うのがRFM分析の目的です。

全員に同じメールを送ると、優良なお客様には不要な値引きを見せ、離れかけているお客様には届かない案内を送ることになります。分ける理由はそこにあります。

ランクの基準は、固定の数字で決めない

RFM分析でいちばん迷うのが、ランクの区切り方です。方法は2つあります。

方法区切り方向き・不向き
固定の数字で区切る「30日以内は5点」「10回以上は5点」など基準が分かりやすい。商材に合った数字を自分で決める必要がある
順位で区切るお客様を並べて上位20%が5点、次の20%が4点…商材を問わず使える。各ランクの人数がそろう

解説記事の多くは固定の数字を例に出しています。ただ、その数字は例であって、どの商材にも当てはまるわけではありません。年に数回しか買わない商材で「購入回数10回以上が5点」と置けば、ほぼ全員が1点になります。

順位で区切る方法なら、この問題は起きません。自店のお客様の中で、最近買った順に上位20%を5点とするので、商材の購入サイクルが長くても短くても、5つのランクにおおむね分かれます(購入回数のように同じ値の人が多い指標では、偏ることがあります)。Shopifyの標準機能が採用しているのもこの方式です。

グループは細かくしすぎない

3つの指標をそれぞれ5段階にすると、組み合わせは125通りです。数百人のストアでは1つの組み合わせに数人、数千人でも数十人しか入りません。125通りの施策を用意することもできません。

実際に使うときは、いくつかのグループにまとめます。Shopifyは11グループにまとめていますが、最初はそれをさらに「守る」「育てる」「引き留める」「呼び戻す」の4つくらいに束ねて捉えても十分です(あとで説明します)。

ShopifyのRFM分析は、どう出ている?

レポートとグループの決まり方

Shopifyのストア分析には、顧客のレポートとして「RFM顧客分析」と「RFM顧客リスト」があります。「RFM顧客分析」はグループごとの人数や注文数、利用額を、「RFM顧客リスト」はお客様の一覧を表示します。

スコアからグループが決まるまでを、先に図で示します。

ShopifyのRFM分析で、スコアからグループが決まるまでを示した図。R(最終購入日)、F(購入回数)、M(購入金額)のそれぞれに1〜5のスコアが付き、5は自店の上位20%、1は下位20%。横軸は「最近買っているか」でRのスコア、縦軸は「これまでの実績」でFとMのスコアの平均(小数は切り捨て)。この2つの軸の組み合わせで、11のグループが決まる。例として、優良顧客はごく最近で実績が多い、新規顧客はごく最近で実績が少ない、休眠顧客はしばらく購入がなく実績が少ない
ShopifyのRFM分析で、3つのスコアからグループが決まるまで(ShopifyのヘルプをもとにULTROが整理。2026年10月時点。画像を押すと拡大できます)

Shopifyのヘルプによると、スコアの付け方は次のとおりです。

  • R・F・Mのそれぞれに、1〜5のスコアが付く
  • スコアは業界の基準ではなく、自店のデータで決まる。5はその指標で上位20%、1は下位20%
  • グループは、Rのスコアと、FとMの平均((F + M) ÷ 2。小数は切り捨て)の2つで決まる

3つの指標を2つの軸にまとめている点が特徴です。「最近買っているか」と「これまでの実績(回数と金額)」の2軸で見る、と考えると分かりやすくなります。

レポートを開くと、この2軸のグリッドが最初に表示されます。横軸が最近の購入(リーセンシースコア)、縦軸が回数と金額(フリークエンシー+マネタリーバリューのスコア)で、右上にいくほど関係の深いお客様です。マスの大きさは、そのグループが占めるスコアの範囲を表しています。

Shopifyの管理画面のRFM顧客分析レポート。横軸がリーセンシースコア、縦軸がフリークエンシーとマネタリーバリューのスコアのグリッドに、Champions、Loyal、Active、At risk、Dormantなどのグループが色分けされて並んでいる
[ストア分析]>[レポート]の「RFM顧客分析」。各マスにそのグループの人数と割合が出る。数字は伏せています(2026年10月時点の画面)

11のグループ

グループは次の11です。右端は顧客セグメントで使う値です。

グループ(レポートでの表記)最近の購入(R)これまでの実績(FM)セグメントの値
優良顧客ごく最近多いCHAMPIONS
ロイヤル顧客中くらい〜最近多いLOYAL
アクティブ顧客最近〜ごく最近少なめ〜中くらいACTIVE
新規顧客ごく最近少ないNEW
有望顧客最近少ないPROMISING
要注意顧客中くらい中くらいNEEDS_ATTENTION
離反寸前顧客中くらい少ないALMOST_LOST
元ロイヤル顧客しばらくない非常に多いPREVIOUSLY_LOYAL
離反リスク顧客しばらくない中〜多いAT_RISK
休眠顧客しばらくない少ないDORMANT
見込み客注文なし注文なしPROSPECTS

グループ名は、2026年10月時点のレポートの画面の表記です。グリッドの中は、Champions、Loyalのように英語で表示されます。Shopifyのヘルプでは「チャンピオン」「ロイヤルカスタマー」のように別の訳が使われているページもあるので、迷ったときは右端の英語の値で確かめるのが確実です。「見込み客」はまだ注文のない人のグループで、レポートの初期表示には含まれていません。

ShopifyのRFM顧客分析レポートの下部にある表。RFMグループごとに、お客様の割合、人数、最終注文からの日数が並んでいる。グループ名はアクティブ顧客、ロイヤル顧客、優良顧客、離反寸前顧客、離反リスク顧客、要注意顧客、元ロイヤル顧客、有望顧客、新規顧客
RFM顧客分析の表。グループごとの割合・人数・最終注文からの日数・注文数・利用額が出る。数字は伏せています(2026年10月時点の画面)

グループ別に、何をする?

11グループすべてに別の施策を用意する必要はありません。打ち手の方向で4つに束ねます。

RFM分析の11グループを、打ち手の方向で4つに束ねた図。守る(優良顧客、ロイヤル顧客)は関係を保ち、値引きはしない。育てる(新規顧客、有望顧客、アクティブ顧客)は次の1回につなげる。引き留める(要注意顧客、離反寸前顧客)は間が空き始めた人に思い出してもらう。呼び戻す(離反リスク顧客、元ロイヤル顧客、休眠顧客)は離れた人に戻ってきてもらう。最初に手を付けるのは、離反リスク顧客と元ロイヤル顧客。
4つの束と、含まれるグループ・やること(株式会社ULTROが作成。2026年10月時点。画像を押すと拡大できます)

表にすると、次のとおりです。

束含まれるグループ方向やること
守る優良顧客、ロイヤル顧客関係を保つ。値引きはしない新商品の先行案内、レビューのお願い、まとめ買いや定期購入の提案
育てる新規顧客、有望顧客、アクティブ顧客次の1回につなげる使い方の案内、使い切る頃の再購入の案内、関連商品の紹介
引き留める要注意顧客、離反寸前顧客間が空き始めた人に思い出してもらう再購入の案内、買った商品に合う提案
呼び戻す離反リスク顧客、元ロイヤル顧客、休眠顧客離れた人に戻ってきてもらう期限つきの特典、新商品や改良の知らせ

グループ別にメールを出し分けるなら、最初に手を付けるのは、「離反リスク顧客」と「元ロイヤル顧客」の2グループです。過去の購入回数や金額が中程度以上あり、商品に合っていたことが分かっているお客様です。同じ1通を送るなら、1度しか買っていない休眠のお客様より、戻ってくる見込みが高いと考えられます。

「見込み客」はまだ注文のない人なので、ここでは扱いません。

逆に、いちばんやってはいけないのは、優良顧客やロイヤル顧客に値引きを送ることです。放っておいても定価で買ってくれるお客様に割引を見せれば、粗利を削るだけです。全員に同じクーポンを送っていると、これが毎回起きています。

「休眠顧客」は人数が多くなりがちですが、反応は低いのが普通です。配信できる人数や配信数に応じて費用がかかるツールを使っているなら、対象に残し続けるかどうかも検討の対象になります。配信対象の絞り方はKlaviyoとは?料金の見方とShopifyでの使いどころでも触れています。

ULTRO NOTES|CRMKlaviyoとは?料金の見方とShopifyでの使いどころKlaviyoとは何かを、2026年に作り直された料金体系から整理します。Shopifyの標準機能でどこまでできるか、それでもKlaviyoを選ぶ判断軸、日本で配信を通すために必要な設定までまとめました。

セグメントとして使う

RFMのグループは、レポートで眺めるだけでなく、顧客セグメントとして呼び出せます。管理画面の[顧客管理]>[セグメント]で、次のように書きます。

rfm_group = 'AT_RISK'

rfm_group(RFM グループ)がフィルター名で、値に先ほどの表の英語を入れます。ほかの条件と組み合わせることもできます。たとえば、離反リスク顧客にあって、メールの配信に同意しているお客様は次のとおりです。

rfm_group = 'AT_RISK' AND email_subscription_status = 'SUBSCRIBED'

(構文はShopifyのヘルプに沿って書いています)

セグメントは、条件に合うお客様が自動で入り、合わなくなれば自動で外れます。一度作れば、毎月作り直す必要はありません。

セグメントの使い道

作ったセグメントは、Shopifyの中で次のように使えます。

使い道内容
メールを送るセグメントを宛先にして、Shopify Messagingからメールを配信する
自動で送る「お客様がセグメントに参加しました」をきっかけに、オートメーションを動かす
割引の対象にするディスカウントの対象を「顧客セグメント」にして、そのグループだけが使える割引を作る
書き出すお客様の一覧をCSVで書き出し、広告の顧客リストなどに使う

2つ目が実用的です。「離反リスク顧客」のセグメントにお客様が入った時点で、呼び戻しのメールが自動で送られる、という仕組みが標準機能だけで組めます。

なお、メールを送れるのは配信に同意しているお客様だけです。送ってよい相手かどうかの確認はカゴ落ちとは?率の測り方とShopifyでの対策手順に書いています。

ULTRO NOTES|CRMカゴ落ちとは?率の測り方とShopifyでの対策手順カゴ落ちとは何かを、よく引用される平均70%という数字の中身から整理します。自社のカゴ落ち率をShopifyの管理画面で出す手順、標準機能だけでカゴ落ちメールを送る方法、送っていい相手かどうかの判断までまとめました。

RFM分析の弱点

RFM分析は便利ですが、これだけで判断すると見落とすものがあります。

新規のお客様が低い評価に入る 初めて買ったばかりのお客様は、購入回数が1回で金額も小さいので、実績の軸では低く出ます。Shopifyでは最近の購入があれば「新規」「有望」に入りますが、時間がたつとそのまま「離反寸前顧客」「休眠顧客」に移っていきます。これから育つお客様なのか、1回で終わるお客様なのかは、RFMだけでは区別できません。

何を買ったかが分からない RFMが見ているのは日付・回数・金額だけです。同じ「ロイヤル顧客」でも、定番の消耗品を買い続けている人と、セールのたびに買う人では、次に送るべき案内が違います。初回に何を買ったかで分けた集計を別に見る必要があります。

購入サイクルの違う商品が混ざる 毎月買う消耗品と、年に1度買う商品を両方扱っているストアでは、年に1度の商品だけを買うお客様が、何も問題がなくても「しばらく買っていない」側に入ります。商品の性質が大きく違う場合は、商品やカテゴリーで絞ったうえで見ます。

回数と金額を平均している Shopifyは購入回数と金額を平均して1つの軸にしています。高額の商品を1度だけ買ったお客様と、少額を何度も買っているお客様が、近い位置に入ることがあります。

ある時点の状態しか分からない RFMは今日時点の状態です。お客様が先月どのグループにいて、今月どこへ動いたかは、レポートをそのまま見ても分かりません。施策の効果を見たいときは、月ごとにグループの人数を記録しておきます。

お客様が少ないと、順位の意味が薄い 順位で区切る方式は、どんなストアでも上位20%が5点になります。お客様が少ないストアや、ほぼ全員が1回購入のストアでは、5点と4点の差がわずかな日数や金額の違いでしかないことがあります。

絞るほど、率は上がっても件数は減る 『THE CRM』は、RFMを細かく分けて送る相手を絞るやり方は、1通ごとの費用が高いダイレクトメールの時代の手法だと指摘しています。メールは送る費用がほぼかからないので、相手を絞るほど反応率は上がっても、注文の件数は減ります。ゴルフダイジェスト・オンラインでは、結局、全員への一斉配信とクーポンに戻ってしまったそうです。『LTVの罠』も、RFMを使った施策は「去年買って今年買っていない人にクーポン」で止まりがちだとし、AIで休眠顧客を並べ替えても、過去の購入額の順と大差がなかった例を挙げています。

こうした弱点があるので、RFMは「誰に送るか」を決める道具として使い、「なぜ買わなくなったか」や「どの商品が入口として良いか」は別の集計で見ます。商品別のLTVの出し方はLTVの計算方法|実務で使う式とShopifyでの出し方に、初回から2回目に進んだ割合の見方はF2転換率とは?計算方法と、Shopifyでの出し方・上げ方に、段階ごとの施策の順番はLTVを上げる施策|ECで効く順番と、Shopifyでの回し方にまとめています。

ULTRO NOTES|CRMLTVの計算方法|実務で使う式とShopifyでの出し方LTVの計算方法を実務で使う形に絞って解説します。累計購入金額÷人数で出すシンプルな定義、Shopifyの顧客コホート分析で12か月LTVと商品別LTVを出す手順、期間の決め方、上限CPAへの変換までまとめました。ULTRO NOTES|CRMF2転換率とは?計算方法と、Shopifyでの出し方・上げ方F2転換率は、初回購入したお客様のうち2回目の購入に進んだ割合です。計算の前に決める分母と期間、リピート率との違い、Shopifyの顧客セグメントとコホート分析での出し方、商品別・流入元別に分解して上げる手順をまとめます。ULTRO NOTES|CRMLTVを上げる施策|ECで効く順番と、Shopifyでの回し方LTVを上げる施策は、単価・頻度・継続期間に分けて並べるだけでは決まりません。お客様がどの段階で止まっているかを調べ、人数の多い段階から手を付けます。ECで効く順番、Shopifyの標準機能、値引きの落とし穴、効果の測り方をまとめます。

デシル分析・CPM分析とは何が違う?

似た目的の手法が2つあります。

手法分け方特徴
デシル分析購入金額の順に並べて10等分する金額だけで見るので簡単。最近買っているかは分からない
RFM分析最終購入日・回数・金額の3つで分ける離れかけているお客様を見つけられる
CPM分析購入回数・金額・在籍期間などで10の段階に分けるお客様が段階を上がっていくかを追う。日本の通販で使われてきた

デシル分析は「売上の大半を上位のお客様が支えている」ことを確かめるのに向いています。ただ、金額しか見ないので、3年前にまとめて買ったきりのお客様も上位に入ります。

CPM分析は、初回のお客様が定着して優良なお客様へ育っていく流れを、段階ごとの人数で見る手法です。RFMが「いまの状態」を切り取るのに対して、CPMは「育っているか」に目を向けます。考え方としては、初回から2回目、定期へと段階で見るやり方に近いものです。

どれが正しいということはありません。Shopifyを使っているなら、標準で出ているRFMのグループから始め、足りないところを別の集計で補うのが手間のかからない進め方です。

「予測される購入額の階層」も標準で出ている

RFMと並んで、Shopifyには predicted_spend_tier(予測される購入額の階層)というフィルターがあります。お客様が今後どれくらい購入しそうかを、高・中・低の3段階で予測したものです。Shopifyのヘルプによると、販売件数が100件を超えているストアで使えます。

RFMが過去の実績から分けるのに対して、こちらは今後の見込みで分けます。たとえば、新規のお客様のうち予測が「高」の人にだけ手厚い案内を送る、といった使い方ができます。予測の中身は公開されていないので、当たっているかどうかは、自店のデータで数か月たってから確かめる必要があります。

始める順番

  1. ストア分析の「RFM顧客分析」を開き、グループごとの人数を見る
  2. 「離反リスク顧客」「元ロイヤル顧客」の人数を確認する。ここが呼び戻しの最優先
  3. そのグループのセグメントを作り、配信に同意しているお客様の人数を確かめる
  4. まず1つのグループに、内容を変えたメールを1通送ってみる
  5. 手応えがあれば、セグメントへの参加をきっかけにしたオートメーションに置き換える
  6. 月に1度、グループごとの人数を記録して、動きを見る

全員に同じ内容を送るのをやめて、まず1つのグループだけ内容を変える。それだけでも、値引きの出しすぎを減らせます。初回・2回目・定期・休眠のどこが詰まっているかを見て順番を決めるやり方は、構造のCRMに書いています。

参考にした情報

よくある質問

RFM分析とは何ですか?

最終購入日(Recency)、購入回数(Frequency)、購入金額(Monetary)の3つの指標でお客様を分ける手法です。最近買っていて、何度も買っていて、金額も大きいお客様ほど優良と見なします。通販やダイレクトメールの業界で使われてきた方法で、誰に何を案内するかを決めるために使います。

RFM分析のランクは、何日・何回・何円で区切ればいいですか?

決まった数字はありません。解説記事に出てくる「30日以内は5点」「10回以上は5点」といった基準は例で、商材の購入サイクルが違えばそのまま使えません。自店のお客様を順位で並べ、上位20%を5点、次の20%を4点というように、人数の割合で区切る方法が扱いやすいです。Shopifyの標準機能もこの方式です。

ShopifyでRFM分析はできますか?

できます。ストア分析のレポートに「RFM顧客分析」と「RFM顧客リスト」があり、お客様がRFMのスコアにもとづいて11のグループに分けられています。顧客セグメントでも rfm_group というフィルターで同じグループを呼び出せるので、そのままメール配信や割引の対象にできます。

RFM分析とデシル分析は何が違いますか?

使う指標の数が違います。デシル分析は購入金額だけでお客様を10等分します。RFM分析はそこに最終購入日と購入回数が加わるので、金額は大きいが最近買っていないお客様と、金額は小さいが最近買い始めたお客様を区別できます。

お客様の数が少なくても、RFM分析は意味がありますか?

細かく分けすぎなければ使えます。5段階×3指標で125通りに分けると、数百人規模のストアでは1つのマスに数人しか入りません。「よく買ってくれている人」「最近来ていない優良客」「1回だけの人」のように3〜5グループにまとめて、グループごとに案内を変えるところから始めます。

RFM分析の弱点は何ですか?

新規のお客様が低い評価に入りやすいこと、何を買ったかが分からないこと、購入サイクルの違う商品が混ざると基準がぼやけること、ある時点の状態しか分からないことです。RFM分析だけで判断せず、初回購入商品別の集計や、2回目に進んだ割合とあわせて見ます。

まとめ
  • RFM分析は、最終購入日・購入回数・購入金額の3つでお客様を分ける手法
  • ランクの基準は固定の数字ではなく、自店のお客様の中での順位(上位20%ごと)で決める
  • Shopifyは標準でRFMのスコアを付け、11のグループに分けている。レポートとセグメントの両方で使える
  • 打ち手はグループで変える。優良客には値引きしない、離れかけの優良客を最優先で呼び戻す
  • セグメントは、メール配信・オートメーションの起点・割引の対象にそのまま使える
  • 新規が低評価に沈む、何を買ったか分からない、といった弱点がある。ほかの集計とあわせて見る

この記事を書いた人永田 龍史

株式会社ULTRO 代表取締役

Shopify Partner。Shopifyストアの構築・保守・広告運用・CRMを一気通貫で担当。個人として運用した広告費は累計40億円超。計測設計から逆算して、利益が伸びる仕組みを作っています。Google 広告の認定資格(検索・ディスプレイ・動画・ショッピング・アプリ・P-MAX・測定)と Google アナリティクス認定資格を保有。

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