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Shopifyで割引をテストする|Rolloutsの実験で分かることと、利益まで見る方法

割引でコンバージョン率が上がっても、利益が増えたとは限りません。Shopifyの標準機能で割引をテストできるようになったので、何が測れて何が測れないかと、粗利で判断するための計算表(事前の目標と、結果の評価)をまとめます。

この記事で分かることShopifyのロールアウトにディスカウントを含められるようになり、Growプラン以上では、割引の変更を訪問者の半分に出して残りの半分と比べる「実験」ができます。ただし、実験の画面に出るのはコンバージョン率やカート追加率で、割引による売上や粗利は出ません。粗利率50%の商品を10%引きにすると、注文が1.25倍にならなければ粗利は減ります。判断は粗利額で行い、その計算は自分でします。広告で割引を告知する場合の効果は、この方法では測れません。

割引をすると、注文は増えます。問題は、それで利益が増えたかどうかです。

Shopifyは2026年10月2日、Rollouts(ロールアウト)にディスカウントを含められるようにしました。これで、割引あり・なしを訪問者に半分ずつ出して比べるテストが、アプリなしでできます。ブラックフライデーの前に、割引率を決める材料を作れる時期でもあります。

この記事では、この機能で分かることと分からないこと、結果を利益で判断するための計算をまとめます。機能の説明は、Shopifyの発表とヘルプセンターをもとにしています。ULTROが運営しているストアはベーシックプランで、実験は使えないため、実機では試していません。計算に使う数字は、すべて説明のための例です。

ロールアウトで割引に何ができるようになったか

ロールアウトは、テーマやチェックアウトなどの変更をまとめて予約し、公開する機能です。種類は3つあります。

種類内容
ローンチ変更をそのままストアに反映する。標準の種類
イベント決めた期間だけ変更を公開し、終わったら元に戻す
実験変更を一部の訪問者にだけ出して、残りの訪問者と比べる

今回の更新で、この変更の対象にディスカウントが加わりました。Shopifyの発表では、できることとして次の3つが挙げられています。

  • ディスカウントの変更を予約し、一部の訪問者から段階的に広げる
  • いまのオファーと、変更後のオファーを比べて、どちらを残すか決める
  • テーマやチェックアウトの変更と同じロールアウトにまとめて、同時に公開する

割引のテストに使うのは「実験」です。

使える条件

項目内容
プランロールアウトはベーシックプラン以上。実験はGrowプラン以上
権限ロールアウトの権限に加えて、ディスカウントの権限が必要
訪問者の分け方初期設定は、コントロール50%、処理50%
割引の数1つのロールアウトに最大250個
重複1つのディスカウントを、終了していない複数のロールアウトに入れることはできない
適用される場所実験はオンラインストアだけ。広告や商品フィードなどの外部チャネルには反映されない

実験では、訪問者を2つのグループに分けます。「コントロール」は、ストアのふだんのディスカウントの状態です。「処理」は、ロールアウトで変更したあとの状態で、ディスカウントを有効にすることも、無効にすることもできます。

ディスカウント自体の設定は、ロールアウトに入れても変わりません。開始日と終了日、対象の顧客、ほかの割引との併用の設定は、そのまま適用されます。

期間内の割引は、コントロールにも適用される

ここに、設定で間違えやすい点があります。ロールアウトに入れたディスカウントは、自分の開始日と終了日を持ったままです。ヘルプセンターでは、訪問者に割引が適用されるかどうかは、ディスカウント自体の有効期間か、ロールアウトでの有効化のどちらかで決まると説明されています。

ロールアウトに入れたディスカウントの状態で、割引が出るグループが変わることを示した図。ディスカウントがすでに有効期間に入っていると、コントロールにも割引が出て、差が出ない結果になる。開始前か期限切れにしておき、ロールアウトの側で有効にすると、割引が出るのは処理のグループだけになる。
ディスカウントの状態と、割引が出るグループ(Shopifyのヘルプセンターをもとに株式会社ULTROが整理。2026年10月時点。画像を押すと拡大できます)

つまり、ディスカウントがすでに有効期間に入っていると、ロールアウトの対象になっていない訪問者にも、その割引が適用されます。割引あり・なしを比べるつもりで実験を組んでも、コントロールのグループにも割引が出てしまい、差が出ない結果になります。

割引あり・なしを比べるときは、ディスカウント自体を開始前か期限切れの状態にしておき、ロールアウトの側で有効にします。こうすると、割引が出るのは処理のグループだけになります。実験を始めたら、シークレットウィンドウなどでストアを何度か開き、割引が出る場合と出ない場合の両方があることを確かめてから、数字を見はじめるのが安全です。

実験の画面で見られる数字

実験の結果として表示される数字は、次のとおりです。

実験の対象表示される指標
テーマコンバージョン率の推移、直帰率、チェックアウト到達率、カート追加率
チェックアウトとアカウントチェックアウトのコンバージョン率

ヘルプセンター(英語版)には、ディスカウントの変更を含むロールアウトでも表示される指標は同じで、ディスカウントによる売上や注文数といった固有の指標は出ない、と書かれています。指標を自分で追加することもできません。

つまり、画面で分かるのは「割引を出したグループのほうが、買う割合が高かったか」までです。売上がいくら増えたか、利益がどうなったかは出ません。割引のテストでいちばん知りたい部分は、自分で計算することになります。

コンバージョン率が上がっても、利益が減ることがある

例で確かめます。販売価格10,000円、原価5,000円(粗利率50%)の商品に、10%引きを試したとします。それぞれのグループに10,000セッションが来ました。

販売価格10,000円、粗利率50%の商品を10%引きにした例。コンバージョン率は2.0%から2.4%で20%増、注文数は200件から240件で20%増、売上は2,000,000円から2,160,000円で8%増。1件あたりの粗利は5,000円から4,000円で20%減り、粗利の合計は1,000,000円から960,000円で4%減る。
コンバージョン率から粗利の合計までの変化(数字は説明のための例。株式会社ULTROが作成。画像を押すと拡大できます)

数字は、次のとおりです。

割引なし10%引き差
コンバージョン率2.0%2.4%+20%
注文数200件240件+20%
売上2,000,000円2,160,000円+8%
1件あたりの粗利5,000円4,000円−20%
粗利の合計1,000,000円960,000円−4%

コンバージョン率は2割上がり、売上も8%増えました。それでも、粗利は4%減っています。1件あたりの粗利が5,000円から4,000円に減った分を、注文の増加で取り返せていないためです。

実験の画面に出るのは、この表のいちばん上の行だけです。そこだけを見ると、このテストは成功に見えます。

何倍売れれば元が取れるか

割引で粗利を減らさないために必要な注文数の倍率は、次の式で出せます。

必要な注文数の倍率 = 粗利率 ÷(粗利率 − 割引率)

粗利率と割引率ごとに計算すると、こうなります。

粗利率10%引き20%引き30%引き
30%1.50倍3.00倍粗利がなくなる
40%1.33倍2.00倍4.00倍
50%1.25倍1.67倍2.50倍
60%1.20倍1.50倍2.00倍
70%1.17倍1.40倍1.75倍

粗利率が低い商品ほど、割引の負担は重くなります。粗利率40%の商品を20%引きにすると、注文が2倍にならなければ、粗利は元より減ります。

この表は、1回の注文で買う点数が変わらない前提です。割引でまとめ買いが増えるなら、その分だけ必要な倍率は下がります。逆に、送料や決済手数料のように注文ごとにかかる費用を含めると、必要な倍率は上がります。

自分の数字で目標を出す

テストを始める前に、どこまで注文が増えれば元が取れるかを出しておきます。自分のストアの数字を入れてください。初期値は上の例の数字です。

いまの状態
試したい割引と目標

計算はお使いのブラウザの中だけで行われ、入力した数字はどこにも送信されません。1回の注文で買う点数は変わらない前提です。

ここで出た「目標にするコンバージョン率」を、テストを始める前に控えておきます。結果を見てから基準を決めると、都合の良い読み方になりがちです。

利益で判断するための手順

実験の結果を粗利で判断するには、次の順で数字をそろえます。

  1. 実験の画面から、グループごとのコンバージョン率を控える
  2. 実験の期間の注文を、割引が適用された注文と、されていない注文に分ける。Shopifyのディスカウント別の販売レポートか、注文の一覧で分けられる
  3. グループごとに、注文数、値引き後の売上、原価を出す
  4. 売上から原価と、注文ごとにかかる費用を引いて、粗利の合計を出す
  5. グループどうしで、粗利の合計を比べる

訪問者の配分が初期設定の半分ずつなら、粗利の合計をそのまま比べられます。配分を変えた場合は、配分の比率で割り戻してそろえます。広告費は両方のグループに同じようにかかっているので、この比較では引かなくて構いません。

2の分け方には注意が要ります。割引が付いた注文を処理、付いていない注文をコントロールと見なす方法なので、処理のグループにいても割引の条件を満たさなかった注文は、コントロール側に数えられます。条件を付けない自動ディスカウントなら、処理のグループの注文すべてに割引が付くので、きれいに分かれます。

条件の付いた割引(まとめ買い割引や送料無料ライン)では、この分け方は使えません。割引の条件を満たした注文だけを集めると、「もともとたくさん買う人」だけを取り出して比べることになるからです。『A/Bテスト実践ガイド』でも、振り分けたあとの状態(割引を使ったかどうか)で人を分けると、グループの中身が変わってしまい、正しく比べられないとされています。条件付きの割引は、振り分けたグループごとの粗利の合計で比べます。グループごとの注文を取り出せない場合は、このテストで利益まで判断するのはむずかしいので、テストの前に、注文をグループ別に集計できるかを確かめておきます。割引コードを使う方法では、コードがSNSなどで広まると、コントロールのグループの人も使えてしまいます。テストには、自動ディスカウントのほうが向いています。

集計は、Shopify Sidekickに「この期間の注文を、ディスカウント別に、注文数と売上で」と頼むと早く出せます。商品に原価を登録しておくと、原価の集計も楽になります。

ULTRO NOTES|計測・分析Shopify Sidekickの使い方|クエリを書かずにストアを分析する方法と、できないことShopify Sidekickは、管理画面に組み込まれたAIアシスタントです。自社ストアで実際に試し、流入元の集計や購入までの落ち込みの分析を日本語で頼んだ結果、答えられなかった質問、商品作成を頼んだときの挙動をまとめます。数字を別の経路で検算した結果と、頼み方のコツも載せています。

結果を入れて確かめる

テストが終わったら、グループごとの数字を入れて、粗利で比べます。初期値は上の例の数字です。

コントロール(ふだんの状態)
処理(割引を変えたほう)
共通の条件
訪問者の配分

計算はお使いのブラウザの中だけで行われ、入力した数字はどこにも送信されません。配分が半分ずつでない場合は、配分の比率でそろえてから比べています。差が偶然かどうかの判定は含みません。

注文数と売上が増えていても、いちばん下の「粗利の差」がマイナスなら、その割引は利益を減らしています。事前に出した目標と見比べて、続けるかどうかを決めます。

このテストで測れないこと

割引のテストには、仕組みの上で測れない部分があります。結果を読むときに、先に知っておく必要があります。

広告でセールを告知したときの効果

割引あり・なしのテストをしているあいだは、広告で「セール中」と打ち出せません。広告でセールを知って来た人の半分が、割引のないページを見ることになるからです。

Shopifyのヘルプセンターにも、実験や、訪問者の一部だけに適用するロールアウトは、外部チャネルに情報が送られないと書かれています。広告や商品フィードに出ている価格や割引と、ストアで見える内容が食い違うと、掲載先から商品を外されたり、アカウントを止められたりする可能性があるとも書かれています。勧められている対応は、全員に適用するか、対象の商品の広告を止めることです。

実際のセールでは、割引は集客の材料にもなります。「SALE」と書いた広告はクリックされやすくなり、来る人の数が変わります。このテストは、その効果を含みません。分かるのは、割引を知らずに来た人が、ページで割引を見たときの反応です。

割引率を告知したときの違い

10%引きと20%引きのどちらが良いかも、同じ制約を受けます。

広告やメールに割引率を書かなければ、2つの割引率をサイトの中で比べることはできます。ふだんの状態を10%引きにしておき、処理のグループでは10%引きを無効にして20%引きを有効にする、という組み方です。これはヘルプセンターの説明から読み取れる方法で、実機では確かめていません。

ただ、実際の販促では割引率を書きます。「10%OFF」と「20%OFF」では、広告のクリック率が変わります。来た人の買う気も変わるので、コンバージョン率にも差が出ます。サイトの中だけのテストでは、20%引きの効果は実際より小さく出ると考えておくのが安全です。

次の購入への影響

割引で買った人が、次も定価で買ってくれるかどうかは、テストの期間中には分かりません。割引は、いずれ買うつもりだった人の購入を早めただけ、ということもあります。その場合、テストの期間は注文が増えても、あとの期間で減ります。

定期購入やリピートが売上の中心になっている商品では、初回の粗利だけで決めず、LTVまで含めて見ます。割引で獲得した顧客の2回目の購入率は、数か月たってから確かめます。

ULTRO NOTES|CRMLTVの計算方法|実務で使う式とShopifyでの出し方LTVの計算方法を実務で使う形に絞って解説します。累計購入金額÷人数で出すシンプルな定義、Shopifyの顧客コホート分析で12か月LTVと商品別LTVを出す手順、期間の決め方、上限CPAへの変換までまとめました。

『ファンダメンタルズ×テクニカル マーケティング』も、初回の割引はLTVを下げやすいと書いています。特典の強い広告媒体から来た顧客ほどLTVが低くなりやすい、とも書かれていて、同書はLTVを媒体・訴求・オファーごとに分けて出すことを勧めています。割引あり・なしのグループで2回目の購入率を分けて追うのは、この考え方をテストに当てはめたものです(ここはULTROの使い方です)。

件数が少ないストアでは差が出ない

コンバージョン率の差が偶然でないと言うには、まとまった注文数が要ります。粗利の合計で比べる場合は、1件ごとの金額のばらつきが大きいぶん、コンバージョン率だけで比べるときより多くの注文が要ります。月の注文が数十件のストアでは、2週間テストしても、差があるとは言い切れません。必要なアクセス数の目安は、A/Bテストの記事にまとめています。ロールアウトの分析のページには、差が偶然かどうかを判定する表示についての記載は見当たりませんでした。判定は自分で行う前提で考えます。

ULTRO NOTES|サイト構築・改善A/Bテストとは?必要なアクセス数と、ECでやってはいけないケースA/Bテスト(ABテスト)は、2つのパターンを同時に出し分けて成果を比べる方法です。必要なサンプル数の出し方、自社のアクセス数で検出できる改善幅の早見表、途中で止めてはいけない理由、Shopifyの標準機能での始め方をまとめます。

それでも、テストする価値がある場面

測れる範囲は限られます。それでも、次のような問いには答えを出せます。

知りたいことテストの組み方
いつも出している初回割引は、本当に要るのかふだんは割引あり。処理のグループで割引を無効にする
送料無料にする金額は、いくらが良いかふだんの金額と、変えた金額を比べる
まとめ買い割引は、客単価を上げているか処理のグループでまとめ買い割引を有効にする
割引率を下げても、売れ行きは変わらないかふだんの割引を無効にし、低い割引率を有効にする

共通しているのは、広告で告知していない、サイトの中だけで完結する割引だという点です。常設の割引は、一度始めると効果を確かめないまま続きがちです。外しても注文が減らないなら、その分がそのまま粗利になります。割引を足すテストより、外すテストのほうが、利益への効き目が分かりやすいことが多いです。

『最高の結果を出すKPIマネジメント』も、営業の売上を「活動量 × 受注率 × 単価」に分けたうえで、値引きを減らす改善は売上の増加がそのまま利益の増加になるので効き目が大きい、と書いています。営業組織の話ですが、ECの常設割引にもそのまま当てはまると考えています。

客単価を上げる割引の考え方は、アップセル・クロスセルの記事で扱っています。

ULTRO NOTES|CRMアップセル・クロスセルとは?違いと、ECで客単価を上げる設計アップセルは上位の商品や多い量を、クロスセルは一緒に使う別の商品を提案して、客単価(AOV)を上げる方法です。2つの違い、提案を出す場所、粗利を落とさない割引の決め方、送料無料ラインの置き方、Shopifyの標準機能とアプリでできることをまとめます。

テストを始める前に決めておくこと

  • 判断に使う数字。コンバージョン率ではなく、粗利の合計にする
  • テストする割引の有効期間。ディスカウント自体は開始前か期限切れにしておき、ロールアウトで有効にする。期間内のままだと、コントロールにも割引が出る
  • 元が取れる注文数の倍率と、目標にするコンバージョン率。上の計算表で、先に出しておく
  • テストの期間と、やめる条件。途中の数字を見て、都合の良いところで止めない
  • 対象の商品の広告をどうするか。割引を告知している広告は止めるか、割引に触れない内容にする
  • 同時に変えないもの。テーマやチェックアウトの変更を同じ実験に入れると、どれが効いたのか分からなくなる

広告の成果を利益で見る考え方は、ROASの記事とCPAの記事でも説明しています。割引も広告費と同じで、使った分より多く粗利が戻ってきたかで判断します。

ULTRO NOTES|広告運用ROASとは?計算式とCPA・ROIとの違い、目標の決め方ROAS(ロアス)は広告費に対して売上がどれだけ返ってきたかを見る指標です。計算式と単位の使い分け、CPA・ROIとの違い、粗利率から目標ROASを逆算する手順、単価の幅が大きいサイトや商品別に目標を分けるべきケースまでまとめます。ULTRO NOTES|広告運用CPAとは?計算方法と目標CPAの決め方|ROASとの使い分けCPAは広告費をコンバージョン数で割った、1件の獲得にかかった費用です。計算式、CPO・CACとの違い、ECで送料や決済手数料まで引いて限界CPAを出す手順、目標CPAを低くしすぎたときに起きること、ROASとの使い分けをまとめます。

参考にした情報

よくある質問

Shopifyの標準機能で、割引のA/Bテストはできますか?

できます。2026年10月2日から、ロールアウトにディスカウントを含められるようになりました。ロールアウトの種類を「実験」にすると、割引の変更を一部の訪問者にだけ適用して、残りの訪問者と比べられます。実験はGrowプラン以上で使えます。

割引でコンバージョン率が上がれば、成功と考えてよいですか?

それだけでは判断できません。割引は1件あたりの粗利を減らすので、注文が増えても粗利の合計が減ることがあります。粗利率50%の商品を10%引きにした場合、注文が1.25倍にならなければ粗利は元より減ります。

実験の結果画面では、どの数字が見られますか?

テーマの実験では、コンバージョン率の推移、直帰率、チェックアウト到達率、カート追加率です。チェックアウトの実験では、チェックアウトのコンバージョン率です。Shopifyのヘルプセンターには、ディスカウントによる売上や注文数といった、ディスカウント固有の指標は表示されないと書かれています。

10%引きと20%引きのどちらが良いかは、テストできますか?

サイトに来たあとの反応の違いは比べられます。ただし、広告やメールに割引率を書いた場合の効果は測れません。「20%OFF」と書けば、広告のクリック率も、来訪した人の買う気も変わるためです。このテストで分かるのは、割引率を知らずに来た人の反応に限られます。

実験中に、広告で「セール中」と告知してもよいですか?

おすすめしません。実験では訪問者の半分に割引が出ないので、広告でセールと知って来た人の半分が、割引のないページを見ることになります。Shopifyのヘルプセンターも、広告や商品フィードの内容とストアの表示が食い違う可能性を挙げ、対象の広告を止めるか、全員に適用することを勧めています。

まとめ
  • 2026年10月2日から、Shopifyのロールアウトにディスカウントを含められる。Growプラン以上なら、割引の変更を訪問者の半分に出して比べる「実験」ができる
  • 実験の画面に出るのはコンバージョン率まで。割引による売上や粗利は出ないので、自分で計算する
  • 粗利率50%の商品を10%引きにすると、注文が1.25倍にならなければ粗利は減る。20%引きなら1.67倍が必要
  • 判断の基準は、グループごとの粗利の合計。コンバージョン率と売上だけでは決めない
  • 広告で割引を告知したときの効果は測れない。分かるのは、割引を知らずに来た人の反応
  • 測れる範囲は限られるが、「この割引は続ける価値があるか」を粗利で確かめる方法としては使える

この記事を書いた人永田 龍史

株式会社ULTRO 代表取締役

Shopify Partner。Shopifyストアの構築・保守・広告運用・CRMを一気通貫で担当。個人として運用した広告費は累計40億円超。計測設計から逆算して、利益が伸びる仕組みを作っています。Google 広告の認定資格(検索・ディスプレイ・動画・ショッピング・アプリ・P-MAX・測定)と Google アナリティクス認定資格を保有。

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