サイト構築・改善 公開 更新

Shopify Inboxの使い方|AIエージェントの設定と運用の要点

無料のチャットアプリから、カタログとFAQを読むAI接客へ。設定手順と、答えられなかった質問から回答を育てる流れをまとめました。

この記事で分かることShopify Inboxは無料のチャットアプリでしたが、現在は商品カタログとストアのポリシーを読んで自動で返信するAIエージェントが中心です。回答の中身はKnowledge BaseのFAQで決まり、答えられなかった質問はQuery logに残るので、そこを埋めていくと回答できる範囲が広がります。無人で完結させる前提なら無料で十分に使えます。有人対応を運用の柱にしたい場合は、ヘルプデスク型の有料アプリのほうが機能が上です。

Shopify Inboxを「無料のチャットアプリ」として調べると、いまの管理画面と噛み合わない説明に行き当たります。日本語の解説記事の多くが、有人チャットだった頃の手順のままだからです。

先に結論を書くと、いまのInboxは商品カタログとストアのポリシーを読んで自分で返信するAIエージェントが中心です。設定でやることは3つに絞れます。エージェントのペルソナを決める、任せる範囲を決める、スタッフの対応時間とエスカレーション先を決める。この記事はその順で、2026年9月時点の管理画面で進めます。

もうひとつ先に書いておくと、Inboxは無人で完結させる前提のツールとして見たほうが評価しやすいです。有人対応を運用の柱にしたいなら、後半で触れるとおり別のアプリを検討したほうが早いです。

Shopify Inboxで今できること

Shopify App Storeの説明は「AIを搭載した販売担当者をストアフロントに置く」という趣旨の文言になっています。料金は無料。Shopアプリでサインインしているお客様には、購入履歴を踏まえて応答します。

管理画面(販売チャネル > Inbox)を開くと、上部に4つの数字が並びます。

Shopify管理画面のInboxトップ。アシストしたセッション・アシストした注文・会話・メッセージの4指標と、右側のチャット設定パネル
①30日間の指標。②エージェントのオン・オフと割り当て範囲。③対応時間・お客様情報の取得・即時回答の入口(2026年9月時点の画面。画像を押すと拡大できます)

右側の「チャット設定」にエージェントのトグルがあり、説明は「代わりにお客様に返信します。」です。その下に「AIの回答は常に正確であるとは限りません」という注意書きと、お客様のデータ処理についてプライバシーポリシーを確認するよう促す文言が出ます。ここは記事の後半で触れる線引きの話に直結します。

「エージェントを割り当て」は初期値がすべての会話です。つまり、オンにした時点で全部の問い合わせにAIが先に出ます。

エージェントのペルソナとトレーニング

サイドバーの Inbox の下に担当者という項目があります。開くと見出しは「エージェント」で、ここがAI側の設定画面です。

Shopify Inboxのエージェント画面。ペルソナ、トレーニング、機能の5項目が並んでいる
①ペルソナ(本文は伏せています)。②トレーニング。③エージェントが使える機能5つ(2026年9月時点の画面。画像を押すと拡大できます)

ペルソナは、どういう立場で、どんな口調で、何を優先して答えるかをテキストで書く欄です。ここが接客の質をほぼ決めます。書くときに効くのは、キャラクター設定よりも判断基準です。「結論から答える」「分からないことは推測しない」「在庫や納期は断定しない」といった、迷ったときにどちらを選ぶかが書いてあると、回答が安定します。

機能の欄に、エージェントが使えるものが5つ並びます。

機能何をするかデータの出どころ
商品情報公開中の商品をおすすめし、詳細を共有する商品カタログ
ストアのポリシーとよくある質問発送・決済・ポリシーの一般的な質問に回答するKnowledge Base
お客様のパーソナライゼーション好みと買い物履歴に合わせて提案を調整するお客様のデータ
注文検索注文に関する質問に回答するストアのデータ
スタッフへの引き継ぎリクエストがあった場合にスタッフへ会話を渡す—

見て分かるとおり、回答の質はペルソナよりも元データで決まります。商品説明が薄いストアで接客だけAIにしても、答えられる範囲は広がりません。ここはAI検索に引用されるかどうかの話とも地続きです。

トレーニングには「実際の会話」と「練習用シナリオ」の2つが入っています。練習用シナリオを開くと、想定質問に対する返信案がAとBで並び、どちらが良いかを選ぶ形式でした。

Shopify Inboxの練習用シナリオ画面。返信Aと返信Bを比べて選ぶ形式と、右側のレベル表示
①②返信案を見比べて「こちらの回答が良い」を選ぶ(商品名は伏せています)。③販売・ストアポリシー・サポートの3軸でレベルが上がる(2026年9月時点の画面。画像を押すと拡大できます)

「代わりに自分で返信を書く」もあるので、A・Bのどちらも違うときは手本を書けます。右側は販売・ストアポリシー・サポートの3軸で、レベルが上がっていく作りです。公開前にここを何回か回しておくと、初日の回答の精度が変わります。

Knowledge Baseを育てる

エージェントの回答の中身を握っているのが、Knowledge Baseというアプリです。Shopifyが開発したもので、管理画面の説明は「AIエージェントがお客様の質問に答えるために使用するFAQをカスタマイズ」。Inboxを入れると一緒に入ってきます。

Shopify Knowledge Baseのトップ画面。FAQを追加するボタンと、FAQ query logの一覧
①FAQの追加はここから。②直近の質問と、どのFAQに当たったかのログ(2026年9月時点の画面。画像を押すと拡大できます)

FAQは、Shopifyがあらかじめ用意しているDefaultと、自分で足すCustomに分かれています。Defaultには「返品を自分で申請できるか」「店舗受け取りはあるか」といった汎用的な質問が入っていますが、中身を自店の内容に書き換えないと意味のある回答になりません。ここが空のままエージェントだけオンにすると、ポリシーの質問にまともに答えられない状態で公開することになります。

なお画面は英語のままです(日本語の管理画面でもここは英語でした)。

答えられなかった質問がログに残る

Knowledge Baseで一番使えるのがQuery logです。お客様が投げた質問と、どのFAQに当たったかが並びます。

Shopify Knowledge BaseのQuery log。All・Answered・Unanswered・Testのタブと、Matched to列にUnansweredと表示された行
①All・Answered・Unanswered・Testで絞り込める。②当てはまるFAQがなかった質問はUnansweredと出る(一部の質問文は伏せています。2026年9月時点の画面。画像を押すと拡大できます)

Matched toの列が答え合わせです。当てはまるFAQがあればその質問名が入り、なければUnansweredと表示されます。上部のタブで Unanswered だけに絞れます。

これが改善のループになります。

  1. Query logを開き、Unansweredだけに絞る
  2. 同じ趣旨の質問が繰り返し出ていないか見る
  3. そこにFAQを1つ足す
  4. 上の検索欄(Test your shop’s knowledge)に同じ文言を入れて、意図したFAQが返るか確かめる

実際に見ると、まとめ買いの割引について同じ質問が3回Unansweredで残っていました。答えられなかった質問は、お客様が知りたかったのに答えが用意できていない項目のリストです。憶測でFAQを書き足すより、ここを潰していくほうが早く効きます。

月に1回このログを見る時間を作るだけで、回答できる範囲と質は上がっていきます。逆にここを見ないなら、エージェントは入れた日のまま止まります。

Knowledge BaseはInboxだけの話ではない

ここは押さえておく価値があります。Knowledge BaseはInbox専用のFAQ置き場ではありません。

Shopifyのヘルプと App Store の説明を読むと、こう書かれています(2026年9月時点)。

  • 「FAQはストアフロントには直接表示されません。かわりに、AIプラットフォームがストアについて正確な回答を生成するための信頼できるデータソースとして機能します」(ヘルプセンター)
  • 「買い物客がAIエージェントを使って商品を探したり、ストアのポリシーについて質問したりしたとき、Shopifyはストアのカタログと設定をもとに回答を提供します」(App Store)
  • 「ストアの情報がAIエージェントからどれくらいの頻度で要求されているかを確認し、AIがブランドを正確に表現するようFAQをカスタマイズできます」(App Store)

Query logの説明も「View all queries AI agents are receiving about your store」で、Inboxのエージェントに限定していません。アプリ名もShopify Inboxではなく Shopify Knowledge Base です。

つまりShopifyは、これをAI全般に対するストアの回答層として設計しています。Inboxのチャットはその出口の1つ、という位置づけです。同じ管理画面に「エージェンティック」という販売チャネルが増えていることを考えても、整理としては自然です。

ここからは慎重に書きます。 Shopifyは「どのAIプラットフォーム」がFAQを読むのかを名指ししていません。Shopify Catalogのヘルプで、AIチャネルに共有されると明記されているのは商品データ(タイトル・説明・画像・価格・オプション・在庫)で、FAQは列挙されていません。

なので現時点で言えるのは、ここまでです。

内容確度
Knowledge BaseのFAQは、Inbox以外のAIエージェントも参照する前提で作られているShopifyの記述としてそう書かれている(事実)
Shopifyが仲介するAIチャネル(エージェンティック経由のChatGPT・Copilot・Geminiなど)で効く可能性は高いが、Shopifyの明記は見つからない(推測)
Google検索やChatGPTの回答に、FAQの文面がそのまま出る保証なし。そう読める記述はない

実務としては、FAQを整える手間はInboxの回答改善に確実に効き、AI検索側にも効く可能性がある、という位置づけで見るのが妥当です。どちらにしてもやることは同じなので、優先順位を上げる理由にはなります。

AI検索に引用されるために何をするかはLLMOとは?AI検索に引用されるためにECサイトでやることにまとめています。

ULTRO NOTES|SEO・LLMOLLMOとは?AI検索に引用されるためにECサイトでやることLLMO・AIO・GEO・AEOの違いを検索数の実測で整理したうえで、AI検索に引用されるためにECサイトで何をするかをまとめました。AIクローラーの通し方、構造化データ、サイトの外での評判、自分でできる診断と引用の測り方まで解説します。

どこまでAIに任せるか

管理画面が注意書きを出しているとおり、AIの回答は常に正しいとは限りません。線引きは、答えがデータで決まるか、人の判断が要るかで分けると整理できます。

問い合わせの種類扱い理由
送料・納期・支払い方法任せるポリシーに書いてあれば答えが一意に決まる
サイズ・素材・使い方任せる商品データの範囲で答えられる
在庫の有無任せる(断定しない書き方で)在庫は動くので「現時点で」と付けさせる
返品・交換の可否有人条件の解釈が入り、金額が動く
返金・キャンセル有人実行を伴う。誤った案内の影響が大きい
クレーム・不具合の申し出有人事実確認と謝罪の判断が要る
法人・卸・取材の問い合わせ有人商談につながる

これはULTROが運用で使っている基準で、Shopifyが定めているものではありません。ストアの商材によって線は動きます。

任せない範囲を決めたら、その問い合わせが来たときに何が起きるかまで設計します。エージェントの機能に「スタッフへの引き継ぎ」があるので、引き継いだあと誰がいつ返すのかが決まっていないと、AIを入れた分だけ放置が増えます。

対応時間とエスカレーション先

チャット設定の「スタッフの対応時間」を開くと、ページの見出しは利用時間になります。同じ画面で呼び方が2つあるので、ヘルプを探すときに迷いやすい箇所です。

Shopify Inboxの利用時間設定画面。曜日ごとのトグルと、ストアのタイムゾーン表示、最初の自動返信
①ストアのタイムゾーンがここに出る。②最初の自動返信のオン・オフ(メールアドレスは伏せています。2026年9月時点の画面。画像を押すと拡大できます)

曜日ごとにオン・オフと時間を設定します。設定していない曜日は「利用時間なし」と表示されます。

注意点が2つあります。

1つ目はタイムゾーンです。画面下部に「ストアのタイムゾーンは…」と表示されます。ここが太平洋時間のままだと、日本時間のつもりで設定した対応時間が丸ごとずれます。海外で開設したストアや、テンプレートから作ったストアで起きやすい状態です。

2つ目はエスカレーション先です。利用時間外にスタッフへの引き継ぎが必要になった場合、エージェントはお客様に指定のメールアドレスへ連絡するよう案内します。ここが使っていないアドレスのままだと、問い合わせが宙に浮きます。

『サブスクリプションで売上の壁を超える方法』は、つながらない電話や返ってこないメールは、それ自体が解約の理由になると書いています。同書の例は、9〜18時は有人、時間外はチャットボット、ボットで解決しなかったものは後日対応、という分け方です。2019年刊の本なので道具は今と違いますが、時間外に受けた問い合わせを翌営業日に誰が返すかまで決めておく、という考え方はそのまま使えます。

その下の「最初の自動返信」は、スタッフとのチャットを待っているお客様にすぐ返す設定です。エージェントをオンにしている場合はエージェントが先に答えるので、有人に切り替わったあとの待ち時間を埋める役割になります。

即時回答とお客様情報の取得

「即時回答」は、お客様がメッセージを入力する前に、よくある質問へ自動で回答する機能です。ただしエージェントをオンにしていると、画面はこうなります。

Shopify Inboxの即時回答画面。インボックスエージェントが即時回答を生成しますという案内が表示されている
①エージェントがオンのときは、即時回答を手で登録する欄が出ない(2026年9月時点の画面。画像を押すと拡大できます)

「インボックスエージェントが即時回答を生成します。」と表示され、質問と回答を手で登録する欄がありません。古い記事に出てくる「クイック返信を最大7個作る」という手順は、この状態では出番がないということです。手で文言を作り込むより、ストアのポリシーとFAQの中身を整えるほうが直接効きます。

「お客様情報の取得」は、チャットを始める前に何を求めるかの設定です。

Shopify Inboxのお客様情報の取得ダイアログ。ログイン必須・氏名とメールアドレス必須・匿名チャット許可の3択
①3つから選ぶ。注文の詳細を表示するには常にログインが必要(2026年9月時点の画面。画像を押すと拡大できます)

選択肢は3つです。

  • お客様のログインを必須にする(推奨と表示されます)。認証したうえでパーソナライズした応答ができます
  • 氏名とメールアドレスを必須にする
  • 匿名チャットを許可する

ダイアログにも書かれているとおり、注文の詳細を表示するには常にログインが必要です。注文状況の問い合わせをエージェントに任せたいなら、ログイン必須にしておかないと「注文検索」の機能が活きません。逆に、購入前の相談を拾うのが目的なら、入力を求めるほど会話は減ります。目的で選ぶところです。

指標の見方

Inboxのトップに出る4つのうち、見るべきはアシストした注文です。

指標何を表すか使い方
アシストしたセッションチャットに触れたセッション露出の量。増減の背景を見る
アシストした注文チャットを経由した注文主指標。ここが伸びているか
会話会話の件数母数。単独では判断しない
メッセージメッセージ数会話の長さの目安

会話数とメッセージ数は、チャットボタンを目立たせれば増えます。増えたのに注文が伸びない場合、疑うのは順に、ポリシーとFAQの中身(答えられていない)、ペルソナ(答えているが背中を押せていない)、商品ページ(チャットで解決してもページに戻ると迷う)です。

3つ目に当たりを付けたときは、チャットだけを見ていても進みません。ファネルのどこで落ちているかはECサイトのCVRとは?平均値の見方と改善の優先順位にまとめています。

ULTRO NOTES|サイト構築・改善ECサイトのCVRとは?平均値の見方と改善の優先順位ECサイトのCVR(コンバージョン率)の計算式と、業界平均をそのまま使えない理由、自社の目標値の決め方をまとめました。GA4で購入までを5段階に分けて落ちている箇所を特定し、Clarityで原因を見て、どの施策から着手するかを決めるところまで解説します。

有人対応をしたいなら別のアプリを検討する

ここまで書いてきたとおり、いまのInboxはAIが一次対応を全部やる前提の作りになっています。即時回答は手で登録できず、スタッフ側の機能は対応時間の設定と引き継ぎが中心です。担当者の振り分け、対応履歴の管理、メールやSNSを含めた一元管理といった、有人サポートの運用に必要な機能は薄いままです。

なので選び方はシンプルです。

  • 無人で完結させたい(問い合わせの大半が購入前の定型質問、専任の担当を置かない)→ Inboxで十分。無料で、カタログとFAQを見て答えてくれる
  • 有人対応を柱にしたい(オペレーターが常駐する、問い合わせが多い、メールやSNSもまとめたい)→ ヘルプデスク型の有料アプリのほうが機能が上。Inboxで粘るより早い

有料側の代表例を2つ挙げておきます(2026年9月時点のShopify App Storeの掲載内容)。

アプリ評価料金特徴
Gorgias4.3(703件)Starter $10/月〜、Basic $60/月〜ライブチャット・メール・SNS・SMS・音声を1つの受信箱に集約。チケット数でプランが決まる
チャネルトーク4.8(51件)無料プランあり、early $36/月〜ライブチャット・メール・LINE・Instagram・電話に対応。日本語のサポート窓口がある

日本のECでLINEを外せないなら、チャネルトークのように国内の事情に合わせているものを見たほうが早いです。Gorgiasはチケット数での課金なので、問い合わせが多いストアほど費用が読みやすくなります。

無料のInboxから始めて、Query logとアシストした注文を見ながら、有人が必要かを判断するのは合理的な進め方です。最初から有料アプリを入れる必要はありません。

チャネルの役割分担

Inboxを入れると、問い合わせの入口がまた1つ増えます。日本のECだと、LINE公式アカウント・Instagram DM・メールとの整理が必要になります。ULTROでは次のように分けています。

チャネル主な役割向いている問い合わせ
Shopify Inbox購入前の相談をその場で解くサイズ・在庫・納期・商品の比較
LINE公式購入後の関係を続ける再購入、キャンペーン、継続的な相談
Instagram DM発見からの入口投稿を見た人の軽い質問
メール記録が残る対応返品・法人・トラブル

Inboxはサイトに来ている人のためのチャネルです。ここでLINEの役割まで持たせようとすると、どちらも中途半端になります。

設定の順番

まとめると、この順で進めるのが早いです。

  1. ストアのタイムゾーンを確認する
  2. Knowledge BaseのFAQを自店の内容に書き換える(エージェントの回答の元になる)
  3. ペルソナを書く。口調より判断基準を書く
  4. 練習用シナリオを数回回す
  5. 任せない問い合わせと、引き継いだあとの担当を決める
  6. 対応時間とエスカレーション先のメールアドレスを設定する
  7. お客様情報の取得を目的に合わせて選ぶ
  8. 公開する
  9. 月に1回、Query logのUnansweredを見てFAQを足す。あわせてアシストした注文を見る

2を飛ばして3から始めると、口調だけ整った回答で中身が薄いという状態になります。そして9をやるかどうかで、半年後の回答の質が変わります。

9のような月1回の見直しは、決めても回らなくなりがちです。毎月の分析から施策を出して実装まで持っていく形は、攻めの保守にまとめています。

参考にした情報

よくある質問

Inboxエージェントは何に答えられますか?

管理画面の「機能」に5つ並んでいます。商品情報、ストアのポリシーとよくある質問(Knowledge Base)、お客様のパーソナライゼーション、注文検索、スタッフへの引き継ぎです。商品・配送・返品・サイズ・ポリシーといった購入前の質問が中心で、答えられないものはスタッフに渡す設計になっています。

AIに全部任せて大丈夫ですか?

管理画面にも「AIの回答は常に正確であるとは限りません」と表示されます。金額が動くもの(返金、キャンセル、交換の可否)と、個別事情の判断が要るものは有人に寄せるのが安全です。逆に、送料・納期・素材・サイズ・在庫のような、ポリシーと商品データを読めば答えが決まる質問は任せて問題ありません。

スタッフの対応時間を設定しても、時間がずれます

利用時間の画面はストアのタイムゾーンで動きます。画面の下に「ストアのタイムゾーンは…」と表示されるので、そこが日本時間になっているかを先に確認してください。海外で開設したストアは太平洋時間のままになっていることがあります。

エージェントの回答を良くするには何を直せばいいですか?

Knowledge BaseのFAQを直します。Inboxのエージェントはここに書かれた内容をもとに答えるので、ペルソナの文言より先にFAQの中身を整えるほうが効きます。答えられなかった質問はKnowledge Baseの「Query log」にUnansweredとして残るので、それを見てFAQを足していくのが一番早い改善手順です。

Knowledge BaseのFAQは、Shopify Inbox以外でも使われますか?

Shopifyのヘルプには「FAQはストアフロントには直接表示されず、AIプラットフォームがストアについて正確な回答を生成するための信頼できるデータソースとして機能する」と書かれています。App Storeの説明も「AIエージェント」と一般的な書き方です。ただし、どのAIプラットフォームが読むかは名指しされていません。Shopify Catalogのヘルプで共有先が明記されているのは商品データだけで、FAQは列挙されていないので、AI検索の回答にそのまま出る保証はない、という理解が正確です。

効果はどの指標で見ればいいですか?

Inboxのトップに「アシストしたセッション」「アシストした注文」「会話」「メッセージ」が出ます。見るべきはアシストした注文で、会話数やメッセージ数は増えても売上に効いているとは限りません。会話数に対してアシストした注文が伸びないときは、ペルソナかポリシーの中身を疑います。

まとめ
  • Shopify Inboxは、カタログとストアのポリシーを読んで自動返信するAIエージェントが中心になっている
  • 回答の中身はKnowledge BaseのFAQで決まる。ペルソナより先にこちらを整える
  • 答えられなかった質問はQuery logにUnansweredとして残る。ここを埋めると回答できる範囲が広がる
  • Knowledge BaseはInbox専用ではなく、AIエージェント全般に向けたストアの回答層としてShopifyは説明している
  • 無人で完結させるなら無料で十分。有人対応を柱にするならヘルプデスク型の有料アプリを選ぶ

この記事を書いた人永田 龍史

株式会社ULTRO 代表取締役

Shopify Partner。Shopifyストアの構築・保守・広告運用・CRMを一気通貫で担当。個人として運用した広告費は累計40億円超。計測設計から逆算して、利益が伸びる仕組みを作っています。Google 広告の認定資格(検索・ディスプレイ・動画・ショッピング・アプリ・P-MAX・測定)と Google アナリティクス認定資格を保有。

経歴と執筆記事81本を見る → Xでフォローする @Ryushi_ULTRO →

自分のストアでは、どうなっているか。

無料診断では、あなたのShopifyの実データを見てサイトの健康状態を確認し、何から直すべきかを改善案とあわせてご提案します。

無料診断を申し込む →