GA4の(not set)とは?原因と直し方、Unassigned・directとの違い

GA4の(not set)の意味、Unassigned・directとの違い、ディメンション別の原因、Shopifyで出やすい5つのケース、直し方と探索での確かめ方まで。
GA4のトラフィック獲得(レポートの左のメニューの「見込み顧客の発掘」>「トラフィック獲得」。プロパティによっては「ライフサイクル」>「集客」の下)を開くと、セッションの参照元 / メディアの上位に (not set) の行がある。ランディング ページのレポートにも (not set) が出ていて、しかもそこに購入による収益が付いている。Shopifyのストアの計測を見ていると、よくある状態です。
(not set) は、どれも同じ理由で出るわけではありません。タグを直せば消えるもの、仕様なので消えないもの、サーバーから購入を送ったことで生まれるものが混ざっています。先に、何をすればよいかをまとめます。
- (not set) の割合が小さく、増えてもいないなら、急いで直す必要はありません
- ある日から急に増えたなら、その日のテーマ、アプリ、タグ、同意バナーの変更を疑います
- どのディメンションで出ているかで原因が違うので、下の表で当てはまる行を探します
内容は2026年10月時点のGoogleのヘルプに沿っています。
GA4の(not set)とは
GA4の (not set) は、そのディメンション(レポートの行の見出しになる項目。参照元、ページ、国など)の値がGA4に届いていないときに表示される仮の値で、原因はディメンションごとに違います。Googleのヘルプは、対処によって減らせる場合があると説明しています。ディメンションと指標の基本はGA4の使い方の記事で説明しています。
似た表示がいくつかあり、意味がそれぞれ違います。
| 表示 | 意味 | 主な場面 |
|---|---|---|
| (not set) | ディメンションの値が届いていない | 参照元、ランディング ページ、キャンペーン、カスタム ディメンションなど |
| (data not available) | そのデータが使えない状態 | (not set) とは別の値。Googleのヘルプは、(not set) と違って対処できないものとしている |
| (other) | 行の種類が多すぎて、まとめられた行 | 値の種類が多いディメンション |
| (direct) / (none) | 参照元を伝える情報の無い訪問 | セッションや最初のユーザーの参照元 / メディア |
| Unassigned | チャネルのどのルールにも当てはまらない | デフォルト チャネル グループ |
(not set)とUnassigned・directの違い
Unassigned はチャネルの判定の結果、(direct) / (none) は参照元の情報が無い訪問、(not set) は値そのものが届いていない状態で、それぞれ別のものです。
表にすると、次のとおりです。
| 表示 | どこで出るか | 意味 | 主な原因 |
|---|---|---|---|
| (not set) | 参照元 / メディアなどのディメンション | 値が届いていない | session_start が無いセッション、キーイベント以外のイベント |
| Unassigned | デフォルト チャネル グループ | どのチャネルのルールにも当てはまらない | 参照元が (not set) のセッション、utm_medium に独自の値を入れた |
| Direct | デフォルト チャネル グループ | 参照元が (direct) で、メディアが (none) か (not set) | ブックマーク、URLの直接入力、参照元を伝えないリンク |
Googleのヘルプでは、Direct は「保存したリンクやURLの入力で訪れたチャネル」で、参照元が (direct) かつメディアが (none) か (not set) のものと定義されています。Unassigned は「ほかのどのチャネルのルールにも当てはまらないときの値」です。参照元 / メディアが (not set) のセッションは、どのルールにも当てはまらないので Unassigned に入ります。utm_medium に newsletter のような独自の値を入れた場合は、値はあるのに Unassigned に入ります。値の決め方はUTMパラメータの記事で扱っています。トラフィック獲得の表は、左上のディメンションを「セッションの参照元 / メディア」に切り替えると、(not set) の行を確かめられます。(not set) の行には注意の三角マークが付きます。
注意したいのは、トラフィック獲得の Direct が、そのユーザーに過去の参照元も見つからなかった訪問だという点です。GA4のヘルプは、直接の訪問で始まったセッションは、そのユーザーのUTMの値に関連付けられると説明しています(セッションとユーザーのスコープのディメンションには「有料・オーガニック チャネルのラストクリック」のモデルが使われます)。前回は広告から来て、今回はブックマークから来た人のセッションは、セッションの参照元 / メディアでは前回の広告になります。どの流入にどこまで成果を付けるかのルールは、アトリビューションの記事で説明しています。
(not set)が出る原因をディメンション別に整理
(not set) は、セッションの参照元なら session_start(セッションの始まりを表す、GA4が自動で送るイベント)、ランディング ページなら page_view(ページの表示)というように、その値を運ぶイベントが欠けたときに出ます。どのイベントが値を運ぶかは、ディメンションのスコープ(ユーザー・セッション・イベントのどの単位に結びつく値か)で決まります。Googleのヘルプ「レポートに表示される「(not set)」という値の意味」に載っているものを中心に、まずよく見る4つを並べます。
| ディメンション | スコープ | (not set) になるとき | 直せるか |
|---|---|---|---|
| セッションの参照元 / メディア、セッションのキャンペーンなど | セッション | そのセッションに session_start が記録されていない。チャネルは Unassigned になる | タグの順番や同意モードが原因なら直せる |
| ランディング ページ | セッション | そのセッションに page_view が記録されていない | セッションのタイムアウトを延ばすと減る場合がある |
| Google 広告のディメンション(キャンペーン名など) | セッションなど | Google 広告とGA4がリンクされていない、自動タグ設定が無効、リンクしていない広告アカウントからの流入 | 直せる |
| 参照元 / メディア(頭に何も付かない、イベント スコープ) | イベント | キーイベント(購入など、成果として登録したイベント)以外のイベント | 仕様。直すものではない |
次は、設定や使い方によっては出るものです。
| ディメンション | (not set) になるとき | 直せるか |
|---|---|---|
| セッションの参照元 / メディア(URLに srsltid が付いた訪問) | Merchant Center の自動タグ設定で付く srsltid があり、参照元が google.com でないなど。こうしたセッションはオーガニックに分類されない | Googleのヘルプは、Google の自然検索の結果では正常な動きとしている |
| 手動のキャンペーン名など(UTM由来) | URLのパラメータが欠けている、間違っている | 直せる |
| コンテンツ グループ | session_start などの自動で集めるイベントと組み合わせたとき、値が空のとき | 組み合わせを変える |
| カスタム ディメンション | 登録してから24時間以内。session_start や first_visit で、最初のイベントに値が無いとき | 時間をおく、送り方を直す |
| 同意モードの影響 | default と update の使い分けを誤り、session_start が失われる | 直せる |
Unassigned が多く、ランディング ページのURLに srsltid が付いているなら、Merchant Center の自動タグ設定による (not set) です。Googleのヘルプはこれを正常な動きとしているので、オーガニックが少なく見える分を差し引いて読みます。Merchant Center 側の設定はMerchant Centerの記事で扱っています。
ページ タイトルと国・地域は、Googleのヘルプの (not set) の一覧には載っていません。ページ タイトルはイベント スコープの値で、ページの表示から送られたイベントに付きます。サーバーから送ったイベントのように、ページと関係なく届いたイベントには付かないので、(not set) になると当社は見ています。国・地域について、Measurement Protocol のリファレンスは、地域の情報を付けずに送ったイベントは、同じIDのタグのイベントから地域を判定すると説明しています。タグのイベントが無いIDで送ると判定の材料が無いので、(not set) になりうると考えています。
GA4のデータの処理には24〜48時間かかることがあり、その間はレポートの値が変わるとGoogleは説明しています。当日や前日の (not set) は、処理が終わってから判断します。スコープの考え方と、ディメンション名の頭(「セッションの」「最初のユーザーの」)でスコープを見分ける方法は、GA4のスコープの記事で説明しています。
GA4でdirectが多いときの原因
GA4で direct が多いのは、参照元を伝える情報の無い訪問が多いか、過去の参照元を引き継げない訪問が多いかのどちらかです。
| 原因 | 何が起きるか | 確かめ方・直し方 |
|---|---|---|
| UTMを付けていないリンク | メール、LINE、QRコード、PDF、アプリからのリンクは参照元が渡らないことが多い | 自社で配るリンクには必ずUTMを付ける |
| アプリ内のブラウザ | SNSやメッセージのアプリの中で開いたページは、参照元が渡らないことがある | SNSに載せるリンクにもUTMを付ける |
| リダイレクト、短縮URL | 途中でパラメータが落ちる | 広告のリンク先を実際に開き、最後のURLにUTMが残っているかを見る |
| Cookieが消える | 前回の参照元を引き継げず、新しいユーザーの Direct になる | ブラウザ別に Direct の割合を見る |
| 端末やブラウザが変わる | スマホで広告を見て、PCでURLを入れて買うと、別の人の Direct になる | ログインIDをGA4に送っていれば、つながる場合がある |
| 外部決済からの戻り | Direct ではなく、決済サービスの referral に成果が付くことが多い | 除外する参照のリストに決済サービスのドメインを入れる |
Cookieが消える原因として、『ネット広告運用“打ち手”大全 第2版』は、SafariのITP(ブラウザの追跡防止機能)がスクリプトで設定したCookieを7日に制限することを挙げ、Safariの利用者が多い日本ではその影響が大きいとしています。ブラウザ別に見て、Safariで Direct の割合が目立って高いなら、この影響を疑います。ULTROとしては、この部分はタグの設定で直すものではなく、Direct の一部は「戻ってきた既存の顧客」だと読み替えて見るものだと考えています。
外部決済から戻った人の購入が決済サービスの成果になる問題と、除外する参照のリストの設定は、UTMパラメータの記事の「決済やフォームを外部ドメインに預けているとき」が詳しいです。
Shopifyで(not set)が出やすい5つのケース
Shopifyでの (not set) は、タグの順番、セッション切れ後の購入、外部決済からの戻り、サーバーから送った購入、同意モードの設定の5つで多く起きます。
1. session_startより前にイベントが送られる
GTMを使わず、Google & YouTubeアプリだけでGA4を入れているなら、このケースは下の「二重の設置」だけ確かめれば十分です。
イベントのタグが、Googleタグ(旧:GA4設定タグ)より先に動くと、そのイベントは session_start の無い状態で届き、セッションの参照元 / メディアが (not set) になります。Googleのヘルプも、設定タグのトリガーが「初期化」になっていないことを原因に挙げています。GTMを使っているなら、Googleタグのトリガーを「Initialization - All Pages」(初期化)にします。
Shopifyで、テーマに直接書いたタグとGoogle & YouTubeアプリの両方が動いている、カスタムピクセルとアプリの両方からGA4に送っている、といった二重の設置も、タグの順番が崩れる原因になります。まず、GA4に送っている経路が1つかを確かめます。二重の設置は購入の二重計上も起こすので、GA4で購入が二重計測される原因の記事もあわせて確かめてください。連携の経路ごとの違いはShopifyとGA4の連携方法で比べています。
カスタムピクセルでGA4を動かす場合は、もう1つ注意があります。Shopifyのヘルプは、サンドボックス(ストアのページと切り離された場所)の中でGA4を動かすと、ページのURLにサンドボックスの情報が含まれると説明しています。ランディング ページに見慣れない長いURLが並ぶときは、これが原因のことが多いです。ヘルプでは、GA4の自動のページ計測を止め、page_viewed のイベントで実際のページのURLを送る方法が紹介されています。仕組みはShopifyのカスタムピクセルの記事を参照してください。
2. セッションが切れたあとの操作と購入
30分以上操作が無いと、GA4のセッションは切れます。そのあとの操作は新しいセッションに入り、そのセッションに page_view が無ければランディング ページは (not set) になります。開いたままのタブに戻ってページを読み込まずにスクロールやクリックをした場合がこれにあたり、チェックアウトに限らず日常的に起きると当社は見ています。
チェックアウトで起きると、購入が新しいセッションに入り、参照元も最初の訪問のものとは別になります。購入者が支払い方法を探して時間がかかった、コンビニ決済の番号を控えていた、外部の決済サービスで認証に手間取った、といった場面です。
タイムアウトの時間は、「管理」の「データの収集と修正」→「データ ストリーム」→ ウェブ ストリーム →「タグ設定を行う」→ 一覧の下の「もっと見る」→「セッションのタイムアウトを調整する」で変えられます。既定は30分、最大は7時間55分です。延ばすとセッションの数が減り、エンゲージメント率や購入率のようなセッション単位の比率も変わるので、変えた日を記録し、前後の数字をそのまま比べないようにします。セッションが切れる条件はGA4のセッションとユーザー数の記事が詳しいです。
3. 外部決済からの戻り
外部の決済サービスでの支払いのあと、購入完了のページに戻ってきた訪問は、決済サービスのドメインからの参照として新しいセッションになることがあります。除外する参照のリストに入れていないと、購入が決済サービスの referral の成果になります。リストに入れると、GA4はそのドメインからのイベントに ignore_referrer を付け、参照としては数えなくなります。
戻ってこない購入は、そもそもGA4に入りません。こちらは (not set) ではなく計測漏れの問題で、原因と確かめ方はShopifyでGA4の購入が計測漏れする原因と埋め方で説明しています。
4. サーバーから送った購入
サーバーから購入を送るアプリや仕組みを入れていなければ、このケースは当てはまりません。
セッションIDを付けるかどうかで、見え方が分かれます。先に図で示します。
Measurement Protocol(サーバーからGA4にイベントを送るGoogleの仕組み)で送った購入は、元の訪問のセッションIDが付いていないと、どの訪問のセッションとも結びつかず、セッションの参照元 / メディアが (not set)、チャネルが Unassigned になります(当社の検証)。session_start は予約されたイベント名で、Measurement Protocol からは送れないためと見ています。元の訪問とつなぐには、ブラウザのGoogleタグが作ったクライアントIDとセッションIDを控えて、一緒に送ります。
Googleのヘルプは、Measurement Protocol で購入を送るときに、新しいキャンペーンのやり取りを表す場合を除いて、UTMにあたる手動のキャンペーンの値を付けないよう求めています。送り方の詳細はMeasurement Protocolとはを、ブラウザのイベントをサーバー経由で送る別の方法はサーバーサイドGTMの記事を参照してください。
当社のShopifyアプリ「GapFill」で購入を送った場合の見え方も書いておきます。当社の製品なので、その前提で読んでください。GapFillは、GA4で漏れた購入データを、サーバーサイドで補完するアプリで、チェックアウトのときにピクセルで控えたクライアントIDとセッションIDを付けて送るので、訪問のある購入は原則として元の訪問と同じセッションに入ります。ただし、ブラウザ側のセッションがすでに (not set) だった場合は、その状態を引き継ぎます。
ULTROのShopifyアプリGapFill|GA4で漏れた購入データを、サーバーサイドで補完既存のタグ設定はそのまま。計測漏れレポートは無料です。GapFillを見る →(not set) のまま残るのは、AIアシスタントやSNSのアプリの中で完結した購入のように、ストアへの訪問がそもそも無い購入です。設定で選べば注文に残る情報から参照元を付けて送りますが、セッションの参照元 / メディアは (not set)、チャネルは Unassigned になります。当社の検証では、付けた参照元は、送ってから1〜2日たつとイベント スコープの「参照元 / メディア」に出ました。送った購入にはイベントのパラメータ gapfill=1 が付くので、探索で分けて見られます。
5. 同意モードの設定
同意モードの設定を誤ると、session_start が失われて (not set) が出ます。Googleのヘルプが挙げているのは2つです。1つは、同意バナーで選ばれたあとの状態まで default のコマンドで設定し、update を使っていない場合。もう1つは、同意を得たあとに、同意を拒否した状態のイベントを追加で送っている場合で、session_start の無い別のセッションができます。
Shopifyの同意バナーとGA4の同意モードの関係は、Cookie同意バナーの記事で整理しています。
(not set)の直し方と、直せない(not set)の扱い
(not set) は、タグの設定が原因のものだけを直し、仕様や訪問の無い購入によるものは、見る画面を変えて付き合う、というのが現実的な分け方です。
表にすると、次のとおりです。
| 原因 | 直し方 | 直せるか |
|---|---|---|
| イベントのタグがGoogleタグより先に動く | Googleタグのトリガーを初期化にする。GA4に送る経路を1つにする | 直せる |
| 同意モードの default と update の誤用 | 選ばれたあとの状態は update で送る | 直せる |
| Google 広告とのリンク、自動タグ設定 | リンクし、自動タグ設定を有効にする | 直せる |
| UTMの欠け、独自の utm_medium | 命名ルールを決めて付け直す | これからの分は直せる |
| セッションが切れたあとの操作と購入 | タイムアウトを延ばす | 一部 |
| キーイベント以外のイベント スコープの参照元 | 直すものではない | 仕様 |
| 訪問の無い購入(AI・SNSアプリの中、店舗など) | 見る画面を使い分ける | 仕様 |
見る画面の使い分けは、次のとおりです。
| 画面 | 使うディメンション | 向いている問い | (not set) の出方 |
|---|---|---|---|
| トラフィック獲得 | セッションの参照元 / メディア | どの流入が訪問を連れてきたか | 訪問の無い購入は (not set) |
| ユーザー獲得 | 最初のユーザーの参照元 / メディア | どの流入が新しい顧客を連れてきたか | 最初の訪問の情報が無い人は (not set) など |
| 探索、広告のアトリビューション | 参照元 / メディア(イベント スコープ) | 購入(キーイベント)がどの流入の成果か | キーイベント以外は (not set) |
流入元ごとの売上を見るなら、イベント スコープの参照元 / メディアで、購入(キーイベント)を見るのが合っています。トラフィック獲得の (not set) の行に付いた売上は、「訪問と結びつかない購入」としてまとめて扱い、内訳を探索で確かめます。キーイベントの設定はGA4のキーイベントの記事で。
直したあとも、直す前のデータは変わりません。タグを直した日や、サーバーから購入を送り始めた日は記録しておきます。『クッキー規制を乗り越える! 新しいデジタルマーケティングの本』は、計測の条件が変わった期間をそのまま比べないことを勧めています。(not set) の割合が変わったのが実際の流入の変化なのか、計測の変化なのかを、あとで見分けるためです。
探索で(not set)の行を掘る手順
(not set) の原因は、(not set) のセッションでどんなイベントが起きているかを見ると見分けられます。
- GA4の「探索」で、「空白」から自由形式のレポートを作ります
- 「ディメンション」の「+」から「セッションの参照元 / メディア」と「イベント名」の2つにチェックを入れ、右上の「確認」を押します
- 「指標」の「+」から「イベント数」と「セッション」にチェックを入れ、「確認」を押します
- 「イベント名」を「行」に、「イベント数」を「値」にドラッグします
- 「フィルタ」に「セッションの参照元 / メディア」をドラッグし、「完全一致」を選んで
(not set)と入力します - 並んだイベント名を見て、下の表で原因の見当をつけます。さらに絞るなら、ディメンションに「日付」「デバイス カテゴリ」を足して行に加えると、増え始めた日や偏りのある端末が分かります
| (not set) のセッションで起きているイベント | 考えられる原因 |
|---|---|
| page_view やスクロールなど、ふつうのイベントが一通りある | session_start が欠けている。タグの順番、二重の設置、同意モードを疑う |
| スクロールやクリックだけで page_view が無い | 開いたままのタブに戻った操作(ランディング ページも (not set)) |
| purchase だけ、または purchase と少しのイベント | セッションが切れたあとの購入か、サーバーから送った購入 |
| 特定のブラウザや端末に偏っている | 同意バナーやブラウザの追跡防止の影響 |
| ある日から急に増えた | その日のテーマ、アプリ、タグ、同意バナーの変更 |
サーバーから送った購入を分けて見るには、gapfill のような印のパラメータを、「管理」の「カスタム定義」でイベント スコープのカスタム ディメンションとして登録し、ディメンションに追加します。登録してからレポートに値が出るまで、24〜48時間かかることがあります。登録の手順と注意点はGA4のカスタム ディメンションの記事にまとめています。探索の基本操作は探索レポートの記事で説明しています。
BigQueryにデータをエクスポートしているなら、セッションID(イベントのパラメータ ga_session_id)ごとに、event_name が session_start のイベントがあるかを数えると、session_start の欠けたセッションがどれだけあるかを件数で確かめられます。複数のストアを見比べるときは、探索よりこちらが早いです。
参考にした情報
- レポートに表示される「(not set)」という値の意味(アナリティクス ヘルプ)
- トラフィック ソース ディメンションのスコープ(アナリティクス ヘルプ)
- [GA4] Default channel group(Google Analytics Help)
- 除外する参照を指定する(アナリティクス ヘルプ)
- [GA4] セッション(アナリティクス ヘルプ)
- Google タグ設定を指定する(アナリティクス ヘルプ)
- [GA4] データの更新頻度(アナリティクス ヘルプ)
- Send Measurement Protocol events to Google Analytics(Google for Developers)
- Measurement Protocol reference(Google for Developers)
- Create a Google Tag Manager custom pixel(Shopify ヘルプセンター)
- ネット広告運用“打ち手”大全 第2版(寳洋平、釜周平、ザンノーニ・ダリオ)
- クッキー規制を乗り越える! 新しいデジタルマーケティングの本(広瀬安彦)
よくある質問
GA4の(not set)とは何ですか?
そのディメンションの値がGA4に届いていないときに表示される、Googleが用意した仮の値です。何が原因かはディメンションによって違います。たとえばセッションの参照元 / メディアの (not set) は、そのセッションに session_start というイベントが記録されていないことを表します。
GA4のUnassignedとは何ですか?
デフォルト チャネル グループのどのルールにも当てはまらなかったセッションの入り先です。(not set) がディメンションの値の無いことを表すのに対し、Unassigned はチャネルの判定の結果です。参照元 / メディアが (not set) のセッションは Unassigned に入ります。utm_medium に独自の値を入れた場合も、値はあるのに Unassigned に入ります。
GA4で direct が多いのはなぜですか?
参照元を伝える情報が無い訪問が多いためです。UTMパラメータを付けていないメールやLINE、QRコードのリンク、参照元を渡さないアプリからの訪問、リダイレクトでUTMが消える場合などが当てはまります。トラフィック獲得の Direct は、そのユーザーに過去の参照元も見つからなかった訪問なので、Cookieが消えて新しいユーザーとして数えられた場合も増えます。
(not set)を除外して見る方法は?
標準のレポートではフィルタで、探索ではフィルタの「完全一致しない」で外せます。ただし、原因を確かめてからにしてください。タグの順番の問題などで生まれた (not set) は、除外すると計測の不具合を見落とします。キーイベント以外のイベント スコープの参照元や、訪問の無い購入の (not set) は仕様なので、外して見てかまいません。
ランディング ページが(not set)になるのはなぜですか?
そのセッションに page_view が記録されていないためです。開いたままのタブに30分以上たって戻り、ページを読み込まずに操作した場合や、購入の途中でセッションが切れ、購入のイベントだけで新しいセッションができた場合に起きます。
設定を直したのに(not set)が減りません。
直す前のデータは、あとから直りません。比べるのは、直した日の翌日以降のデータです。また、GA4のデータの処理には24〜48時間かかることがあり、その間はレポートの値が変わります。直した直後の当日や前日の数字で判断しないでください。
- (not set) は値が届いていないことを表す。原因はディメンションごとに決まっている
- セッションの参照元 / メディアは session_start が無いとき、ランディング ページは page_view が無いとき、イベント スコープの参照元はキーイベント以外で (not set) になる
- Unassigned はチャネルのルールに当てはまらない入り先、Direct は過去の参照元も見つからない訪問。(not set) とは別のもの
- Shopifyでは、タグの順番、セッション切れ後の購入、外部決済の戻り、サーバーから送った購入、同意モードで出やすい
- 直せない (not set) は、トラフィック獲得・ユーザー獲得・イベント スコープの参照元を使い分けて扱い、探索でイベント名を並べて原因を見分ける
この記事を書いた人永田 龍史
株式会社ULTRO 代表取締役Shopify Partner。Shopifyストアの構築・保守・広告運用・CRMを一気通貫で担当。個人として運用した広告費は累計40億円超。計測設計から逆算して、利益が伸びる仕組みを作っています。Google 広告の認定資格(検索・ディスプレイ・動画・ショッピング・アプリ・P-MAX・測定)と Google アナリティクス認定資格を保有。
経歴と執筆記事112本を見る → Xでフォローする @Ryushi_ULTRO →GA4の購入、どれだけ計測漏れしていますか?
Shopifyの注文とGA4の購入を照合して、漏れた購入データをサーバーサイドで補完するアプリ「GapFill」を作りました。既存のタグ設定はそのままで、計測漏れレポートは無料です。原因と確かめ方はこちらの記事にまとめています。
自分のストアでは、どうなっているか。
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